2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

1+2から透ける課題。

特に“2”をどう考えるのか。 連戦を通して突き付けられた課題であるように思います。 1トップということを考えると,相手守備ブロックが数的優位を持ってディフェンスに入れる,という大きなデメリットを指摘しておかなければなりません。前線のパス・レシ…

対甲府戦(06−16A)。

コレクティブなフットボールを展開するチームに対して,想像以上の苦戦を強いられてしまう。 ここ数季,共通した印象であるような感じがします。 基本的に,アタッキング・フットボールを標榜するチームに対しての相性はそれほど悪くない。物理的にプレー・…

ツール・ド・フランス。

なかなかメジャーにならない競技ですけど。 ヨーロッパ(特に大陸)では,自転車競技と言えばロードレースでありますな。 WRCなどでもそうですが,コース脇では観客の皆さんが熱狂的な声援を送っていますし,路面を見ると選手に向けたメッセージがギッチ…

対大分戦(06−15)。

相手は間違いなく,徹底的なスカウティングを通じてゲーム・プランを立ててきた。 ミッドフィールドではボール奪取を強く意識する,と言うよりもむしろパス・コースを限定するようなプレッシングを仕掛けていく。そして,1トップにボールが収まるタイミング…

Testimonial.

華やかさを感じさせる,それでいてやはり寂しさをどこかに持っている特別なゲーム。 普段の真剣勝負とは違って,どこか「同窓会」のような感じもする,アットホームな空気が流れるようにも思います。そして,そんなゲームが“エミレーツ・スタジアム”のオープ…

即席の戦闘指揮所。

またまた物騒な表現をタイトルに掲げておりますが。 こちらの記事(日刊スポーツ)をさらっと読む限りでは,FIFA技術委員でもあったイビツァさんが,代表チームのコーチング・スタッフやU−19代表チームのコーチング・スタッフに対して即席の技術講習…

節目であり、基礎。

各スポーツ・メディアが使っている写真を見て,達也選手がいまだ直面している「現実」をあらためて認識したような気がしました。 戦線離脱直前まで,達也選手は小型のプロテクターをストッキングの内側に入れていたように記憶しています。 できるだけ速くト…

対川崎戦(06−14A)。

確かにリーグ戦の1ゲームなのですが,展開されている内容はカップ戦の内容。 しかも準決勝〜決勝戦というような,「結果重視」のゲーム内容と相似形を描いている。そんな感じがしました。 変な表現かも知れませんが,「カップ戦」のような状況に追い込まれ…

フィージビリティ・スタディ。

「予備調査」,あるいは「実行可能性調査」と表現されます。 実際に計画を動かす前に,マーケティング・リサーチや技術的な側面からの検討,コスト面(採算面)での検討を行うことで当該計画の実現可能性がどれほど高いものか,チェックするわけですな。 と…

「戦略」思考。

オリンピックにせよ,ワールドカップにせよ。 4年に1回の開催ペースですから,選手強化スケジュールも基本的に4年を1つのタームとして意識しているような感じがします。ある意味で,4年のタームを「所与の前提」としているところがありますが,果たして…

対新潟戦(06−13A)。

本来ならば,スタート・ダッシュを決めなければならないタイミングであるにもかかわらず,先頭のレーシング・マシンが一気に減速したことに対応できず,しかも冷静さを失ってシフト・ミスまでも犯す。 あくまでも限定的な印象ではありますが,完全に,スター…

Green Flag.

アメリカン・モータースポーツの表現を借りますと。 やっとペースカーがピットレーンへと退避し,レーシング・マシンが隊列を整えながらリスタートを待っている,緊張感と期待感が入り交じった瞬間のような感じがします。 ある意味で,リスタートというのは…

戦い抜いたプレミアム。

純然たるレーシング目線で見ると,ハイブリッド・システムの根幹であるバッテリを,どれだけ良いコンディションで維持し続けるか,という部分が鍵を握るだろうな,と思っておりました。 また,冷静に参戦体制に関するニュースリリース(トヨタ自動車株式会社…

メルカートのメリット、デメリット。

FIFAワールドカップ2006を貫く基本的傾向として,「ベテラン選手の活躍」と「若きスターの不在」を挙げる向きは多いか,と。 フットボーラーとして,収穫の時を迎える選手が多かったということもあるでしょうし,選手としてのピークを長く維持するこ…

降格処分。

最大の被害者は,言うまでもなく長くクラブを追いかけ続けてきたサポータだろうと思います。 そして,ほかのクラブのサポータだって,自分たちのリーグ戦,その権威がごく一部の連中のおかげで貶められたわけだから,被害者だと言えるかも知れません。 恐ら…

All Star Game.

オールスター・ゲームというと,やはりMLBオールスター・ゲームがイメージされます。 ナショナル・リーグ,アメリカン・リーグを代表する選手が,1ゲームだけのためにスタジアムに集まる。確かに贅沢な感じはします。また,開催地にとってはオールスター…

基盤としてのプレッシング。

FIFAワールドカップのおかげで,ものの見事に読み忘れていた中田さんのコラム(スポーツナビ),その2ページ目を読んでいて,明確に像を結んだことがありまして。 守備戦術というと,プレッシングか,あるいはリトリート(カウンター)か,という二分法…

“Rhythmical”であること。

“スピード”というと,どうしても“トップスピード”の方を意識してしまうような気がします。 しますが,全体としてのスピード感を追い求めようとすると,ひとりひとりのトップスピードを意識するのではなく,どう「加速を引き出すか」という部分が重要になって…

フルコース・コーション。

いつものように,屋号関係の話からはじめますと。 “フルコース・コーション”というのはアメリカン・モータースポーツの用語であります。 たとえば,レーシング・マシンがコンクリート・ウォールに激突してパーツがコース上に散乱してしまったとか,走行中に…

La finale realiste (Italie v. France).

どんなレベルのゲームであっても,決勝戦というのは「勝負」という側面だけがクローズアップされ,フットボールそのものの魅力という部分からは離れてしまう部分があります。 「勝ちたい」という意識よりも,「負けたくない」という意識が上回るからでしょう…

Avant la Finale.

ちょっとだけ,フランス目線で書いていこうかな,と。 これほど,ドラマティックな展開を予想したひと,いるでしょうか。 むしろ,欧州予選での苦戦を考えれば,ファースト・ラウンドでドイツを去ることを予想したひとの方が多かったのではないでしょうか。 …

距離感という原点。

大ざっぱに言ってしまえば,「戦術的深化」を遂げているチームがしっかりとセカンド・ラウンドを勝ち抜いてきたな,という感じです。 バランス,というとちょっとネガティブな響きがするかも知れませんが,そのポイントが非常に高い。 こちらの記事(YOMIURI…

フィナーレの見え方は。

何と言うか,「過剰演出」のないひとですよね。 TVというのはラジオと違って,“映像”が誰よりも雄弁に何かを語ってしまうメディアだと思っています。それだけに,無理に絶叫されるのも困りものだし,だからと言ってあまりに冷静なのも困ってしまう。 失礼…

プレステージ。

西部さんのコラム(スポーツナビ)を読みながら,ちょっと考えてしまうところがあります。 特定のクラブを追いかけ続けている人間とすれば,西部さんが言うことは100%理解できる。「よくぞ言った!」と思うくらいに。クラブは,JFAにリソースを提供し…

サイティング・ラップ。

ちょっと屋号的なことを言えば。 モータースポーツにおける「準備」という言葉には,大ざっぱに言って2つの意味があると思っています。 ひとつは,レース・ウィークに入るまでの準備であると思います。例えば,どういうレーシング・マシンを設計するか,と…

チャプターをあらためて。

どこか,あまりにも大きな引き波に揺さぶられているような感じがしますが。 揺さぶられながら,それだけのキー・パーソンが去ったことの重さを感じもします。ですが同時に思うのは,1998年ワールドカップ・フランス大会にはじまるひとつのチャプターが8…

中田英寿選手引退に思うこと。

正直,どう受け止めて良いのか分からずにいる。 ただ,いまにして思うことは“微妙なズレ”を抱えながらプレーしてきていたのではないか,ということ。そのきっかけを作ってしまったのは,“フットボール・ビジネス”という冷徹な世界ではなかったか。 実際にピ…

ちょっと早めの一般教書。

恐らく,苦渋の決断だったに違いありません。 プロフェッショナル・コーチとして,千葉での生活は何物にも代えがたい幸せな環境だったかも知れないと思うだけに,今回のような「横紙破り」でのオファーは本来ならば受けたくなかっただろうと感じます。 ただ…

ネーミング・ライツのことなど。

いつものように,ちょっと小難しいことなどを。 今回は,ネーミング・ライツ(命名権)のことを考えてみようかな,と思います。 海外の例で言えば,アーセナルがアシュバートン・グローブに建設中(もうすぐ竣工)のスタジアムは“エミレーツ・スタジアム”とい…

横浜FC対東京ヴェルディ1969戦(06−J2#25)。

守備意識を徹底することでチームの基礎構造をあらためてしっかりと意識すること。 恐らく,ヴェルディのゲーム・プランはそんな部分にあったのではないでしょうか。前半をスコアレスで折り返したことで,そのゲーム・プランはより明確なものとなったように感…