日々雑記

なんとFF(日産のLMP1マシン・その2)。

ERSの持っている機能を,最大限に引き出すためのディメンション。 ベン・ボウルビーの発想を端的に要約してしまえば,こういうことのようです。にしても,FFレイアウトとは,相当に挑戦的なディメンションであります。この挑戦的なディメンションが,ど…

「まったく異なる方法」とはFRか(日産のLMP1マシン)。

興味深い推論だな,とは思います。 “spy photo”を見る限り,興味深い推論,というだけでなく,確度の高い推論という評価もできる,かも知れません。知れませんが,個人的には違う推論の可能性を考えてみたい,と思います。たとえば,LMP1マシンのデザイ…

初戴冠(第91回東京箱根間往復大学駅伝競走)。

平塚中継所の時点で,首位チームとの差は49秒。 この49秒差を46秒差へと縮め,芦ノ湖の決勝点へと向かう第5区へとつないでいく。そして第5区では,この46秒差を縮めるだけでなく,4分59秒というアドバンテージを築いて復路へと向かうことができ…

ココロの作用(2014的御用納めに代えて)。

そもそも,納めるほどの更新頻度か,と。 ご指摘通り,でございます。 予告もなしに長期のお休みをいただいてしまいまして申し訳ありません,な店主でございます。 書いておきたいこと,書いておかないといけないかな,なんて思うことも結構いろいろとあった…

ストラッカ童夢、ル・マン参戦中止。

「部品単位のトラブル」とのことですが。 ストラッカ・レーシングからのリリース(英語)を斜め読みする限りでは,単純な部品ではなさそうです。今回も引き続きフットボールから離れまして,童夢からのリリースをもとにちょっと短めに書いておこう,と思いま…

日産、来季からLMP1。

ちょっとだけ,時計の針を巻き戻してみます。 日産は,「2013年 日産グローバルモータースポーツ活動計画を発表」とのリリースにおいて,2014年のル・マン24時間耐久にガレージ56枠から参戦する,と表明しました。このリリースを読み返してみる…

ビジョン グランツーリスモ。

なかなかに,魅力的なレーシング・マシンです。 けれど,特定の技術規則に合致させたレーシング・マシンではないことも明確です。DTMの技術規則を念頭にこのマシンを眺めてみると,まずリア・ウィングの形状が大きく違っていることに気付かれると思います…

国立霞ヶ丘改修案に思うこと。

アシンメトリカルな改修案は,なかなかに面白いけれど。 各競技団体の要求基準を読み込んでいないな,と感じさせる部分が気になりますね。2020年以降もしっかりと新国立霞ヶ丘を活用しようと思えば,IAAFやFIFAなどの要求基準を読み込んでおくこ…

DIG−T R。

直列3気筒・1500ccターボ。 排気量だけを取り出せば,今季からのフォーミュラ1,その技術規則に規定されている排気量と近いものがありますし,直列3気筒というレイアウトを考えると,市販車(特に,コンパクト・クラス)との共通性を感じさせるもの…

鈴鹿と箱根。

確かに,耐久選手権の1ラウンドではあるのです。 あるのですが,純然たる耐久レースか,と聞かれると,なかなか明確な答えが出せないようにも思うのです。結果的には耐久レースなのだけれど,ある局面を切り取るとスプリントとしての色彩がとても強い。スプ…

全日本実業団と箱根駅伝のことなど。

エースは,最長区間を走る。 各チームがエース級の選手を投入する区間と位置付けられるのは確かですから,なるほど,と思える話です。ではありますが,この常識に対して(ある意味で,ですけれど)挑戦をしてきたチームがいた。今季の駅伝は,チームとしての…

ストラッカ、童夢でLMP2へ。

オペレーションは本意ではない。 このリリースにも明確に記されていることですが,すでにどこかで語られていたこと,でもあります。自分たちはあくまでもシャシー・コンストラクターであって,レーシング・チームではない。チカラを持ったレース屋とのパート…

ZEOD RC、実車公開。

確かに,ハイブリッド・システムとは違います。 モータを搭載する,という意味ではハイブリッドと共通する部分を持ってはいるけれど,ハイブリッドはモータを過給器的に使う,と言うべきでしょう。対して,日産は純然たる“パワーユニット”としてモータを位置…

国立代々木競技場。

新国立競技場も,恐らく建築技術「以外」が必要でしょう。 新国立競技場をデザインした,ザハ・ハディドさんはかなり意欲的なデザインをされています。であれば,建築技術「だけ」を駆使していては建築不可能,などということになりかねない,かも知れません…

FIM・WEC第2戦(鈴鹿8耐)。

12時間でもなく24時間でもなく,8時間という時間枠。 この8時間という時間枠が,鈴鹿8耐を特徴付ける大きな要素になっているのではないかな,と思うのです。耐久レース,という正式名称を持ってはいるけれど,実際にはスプリント的な色彩が強い。その…

Team KAGAYAMA。

トルネード・カラーでもなく,ブルーを基調とするスズキ・カラーでもなく。 かつて在籍していたクレセント・スズキのカラーをどこかにイメージさせる,そんなカラー・スキームのGSX−Rです。加賀山選手は今季,自身のチームで鈴鹿8耐を戦うとのことで,…

WEC第3戦。

「速さ」の段階では,明確に差を付けられてしまった。 けれど,「速さ」が必ずしも「強さ」を意味するものではない。速さを補える武器があれば,「強さ」での勝負を挑むことができる。強さという部分において,存在感を示すことができるか。相手との差を詰め…

ZEOD RC。

ホンダ的に書けば,どのような“パワーユニット”を搭載するのか。 日産からのリリース,そのタイトルにヒントが隠されているのではないかな,と個人的には推理しています。今回はフットボールを離れまして,日産からのリリースとこちらのニュース記事をもとに…

スズキ、2015シーズンからMotoGP復帰へ。

楽しみなリリース,であります。 今回はフットボールを離れまして,スズキからのリリースをもとにレーシングな話を書いていこう,と思います。 さて。スズキからのリリースを(書いていない部分を勝手に補足しつつ)要約しますと。 2015年シーズンからの…

2ステージ制よりも放映権戦略を。

何としても,地上波での露出を取り戻したい。 リーグ事務局であったり,各クラブ担当者には,確かに危機感があるのだろうとは思います。競技場へと,「新たに」足を運んでもらうためにも,より多くのひとの「目」に触れることが重要であって,そのためには「…

シルエット・フォーミュラ。

GTマシンのご先祖さま,なのはある意味分かりやすいですが。 スポーツ・プロトタイプのご先祖さまでもあるのです,と書くと,違和感を持たれる方も多いかな,と思います。エンジンの搭載位置も違うし,モノコック・フレームの仕立て方もまったく違う。それ…

ヴァイパー、再びサルテへ。

シェルビー・コブラの血統にあるクルマ。 と,考えるならば,レーシングを意識したクルマを出してくることは,ごく自然なことだったかも知れません。加えて言うならば,GTSの方向性は歴史のなかに提示されていた,と見ることもできるでしょう。 ちょっと…

ホンダ、パワーユニット・サプライヤーとしてF1復帰へ。

本田宗一郎さんは,「走る実験室」という言葉を残されています。 ホンダ・レーシングさんが言うように,宗一郎さんは「技術の循環」を意識して,モータースポーツを見ていたのでしょう。最新鋭の技術、たとえば,(クルマの話をしようというのに,バイクの話…

20年前の5月14日。

「三菱自動車サッカー部」ではなくて,「浦和」。 浦和というクラブを追い掛けはじめた,そのきっかけは「浦和」という言葉そのものにあったような,そんな思いがあります。 プロフェッショナルが立ち上がる前段階,JSLでは“ホームタウン”という意識もな…

実車化されたFAB1。

実写,ですとサンダーバードがベースだそうです。 サンダーバードにサンダーバードが出てくる,という意味では確かに面白いコンビかな,とは思うのですが,やはりロールスのイメージが強いですね。恐らく,実写版の制作に際して,ロールス・ロイス社からの協…

チャップマンとフェラーリ。

たとえば,308のシャシー・エンジニアリングをチャップマンが担当していたら。 あるいは,シリーズIのエスプリに,フェラーリが開発を担当したエンジンが搭載されていたとしたら。あり得ないパラレル・ワールドかな,とは思いますが,どこか見てみたいパ…

DFV時代のトップ・フォーミュラ。

ひとによっては,最も評価が低い時期かも知れません。 私にとっては,最も魅力的な時期です。レース屋が,レーシング・マシンに自身のアイディアを落とし込むことで,勝負権を奪い得た時期であるように思うからです。もちろん,シャシー・エンジニアリングに…

日産、2014シーズンに再びガレージ56。

日産が,“ゼロエミッション・テクノロジー”と表現するものは何か。 ハイブリッド・システムを搭載したレーシング・マシンを持ち込むのであれば,この表現は使わないし,そもそも先進技術枠であるガレージ56を利用する必要性もないわけです。2014シーズ…

カスタマー視点で2014からのLMP1。

やはり,ファクトリーでないと勝負権が持てない。 しかも,特定のパッケージを用意できないと,勝負権が持てない。LMP1に関する技術規則が変更される2014シーズン以降にあっても,基本的な形には大きな変わりはないだろう,と見ています。であるなら…

2013型TS030。

フロント・セクションのさらなる最適化,と。 やはり,フロント・セクションにはハイブリッド・システム搭載を想定した補強が施されていた,ということです。確か,TS030の開発がスタートした時点では,ハイブリッド・システムについての技術規則が明確…