Coupe du Monde

Japan v. Colombia (Group C・#3).

最終戦で,(時間帯限定であるにせよ)狙う戦い方を表現できたこと。 前半終了段階で,試合をイーブンな状態に持ち込むことができたことを含めて,ポジティブに捉えられる要素もある試合だったのは確かかな,と思います。思いますが,第1戦の段階でも提示さ…

Japan v. Greece (Group C・#2).

たとえば,4の背後をどれだけ突けたか。 グループリーグ初戦のような,「必要以上の慎重さ」を感じることはありませんでしたが,無意識的であるにせよ相手が狙う戦い方に合わせてしまった,という印象は残念ながら共通しているように感じます。グループリー…

Japan v. Ivory Coast (Group C・#1).

ゲーム・コントロール面での問題も大事だけれど。 「コンセプト」をどれだけ明確に表現できたのか,という部分の問題がより大きいように感じます。 「2010年とは違う方法論」,守備応対面を基盤に戦い方を組み立てるのではなく,攻撃面を出発点として戦…

Netherlands v. Spain (FINAL).

ファン・マルバイクのアプローチが,100%否定されることもなかろう,とは思うけれど。 当然,違った解法もあったのではないかな,と思うところです。 不安定性を徹底して排除する,という考え方も,確かにカップ戦においては重要な要素です。理想を徹底…

Germany v. Spain (Semi-Final).

ちょっと早過ぎたピークだったのか。 それとも,意識が守備的な方向性へと傾きすぎたか。どこか,ここまでの「らしさ」を失ったような印象です。 対して,「らしくない」勝ち上がり方をしながら,ちょっとずつ「らしさ」を取り戻してきた。反対側から決勝へ…

Uruguay v. Netherlands (Semi-Final).

「美しく勝利せよ。」というテーゼからは遠いかも,だけど。 高みを陥れるためには,ある程度現実的な姿勢にも意識を払っておく必要はあろうか,と思います。対戦相手であるウルグアイは,徹底された現実主義者,とも言えるチームです。彼らは,積極的に「攻…

TERMINATION(Paraguay v. Japan - R16).

もうちょっと,このチームが進化する過程を見たかった。 自分たちができる,結果を引き寄せられるフットボールを選び,そのフットボールを熟成させてきた。その熟成過程は興味深くもありました。それだけに,ノックアウト・スタイルのトーナメントで,どんな…

Germany v. England (R16).

ウェンブリー競技場ではなくて,フリーステイト競技場ですけど。 ともすれば,ゲームの流れを大きく変えるゴールだったかも知れません。相手に傾いていた流れを引き寄せる,そして自分たちの流れで試合を進めるための大きな分岐点になる可能性は,あったかも…

ADVANCE(Denmark v. Japan - Group E・#3).

「勝ち点6」,と。 「勝負事」というのは,これだから面白い,と思うのであります。 個々の能力はもちろん大事。でも,それだけではない。戦術的な部分での徹底度も大事だけれど,戦術だけが試合を決定付けてくれるわけでもない。個々の能力を引き出すため…

不思議な法則性(France - Group A)。

やはり,ドメネクが原因なのか!? なんてことが言われもしますが,誰か,特定の人物をして責任を取らせるとか,そういうレベルを超えているような。 グループリーグ,その前段階から抱えていた問題が,グループリーグの段階で単に浮上してしまっただけ,と…

重い僅差(Netherlands v. Japan - Group E・#2)。

ファン・マルバイクとは違って,選手たちが警戒感を表現していたこと。 決して,社交辞令などではなかった,ということになるでしょうか。個人的には,ファン・マルバイクのコメントは国内向け,ということなのでしょう。「格下」と目される相手に対して,必…

原点回帰(Japan v. Cameroon - Group E・#1)。

チームが持つ原点,と言うよりは。 指揮官が得意としてきたフットボール・スタイル,という意味での原点を感じさせる試合でありました。確かに,ここまでのフットボールも局面に応じて表現されてはいたけれど,軸足をどちらに置いたのか,と考えると,もとも…

滑り落ちた勝ち点2(England v. United States - Group C・#1)。

正確に言うならば,滑り落ちたのではなくて。 「後逸した」と言うべきでありましょう。低い弾道のショットであったとか,今大会で使用される“ジャブラニ”の特性が,キーパーに対しては不利に働く可能性が高い(不規則な弾道を描きやすい)など,好意的に解釈…

プラン通り(S.Korea v. Greece - Group B・#1)。

先制に,中押しに。 ちょっと,野球的な表現になっておりますが,少なくとも早い時間帯での先制点奪取は,韓国が描いてきていたはずのゲーム・プラン通り,と言って差し支えないものと思います。 グループBの第1戦,韓国とギリシアの試合であります。「祝…

ファースト・ラウンド(グループA・#1)。

結果として残る勝ち点は,すべて1でありますが。 この1の読み取り方,結構違うような感じでありますな。やれるかも,という手応えをつかんだ1であったり,3を獲りに行っているはずが,1に抑え込まれてしまった,という形かも知れないし。逆に,相手から…

予選とは言うけれど。

確かに,英語表記を見ても「予選」であります。 あくまで本戦は南アフリカで開催されるわけです。 ですが実際には,“ワールドカップ”の厳しさであったり恐ろしさを実感させられるのは,予選段階だったりするような印象があるわけです。その意味では,ワール…

La finale realiste (Italie v. France).

どんなレベルのゲームであっても,決勝戦というのは「勝負」という側面だけがクローズアップされ,フットボールそのものの魅力という部分からは離れてしまう部分があります。 「勝ちたい」という意識よりも,「負けたくない」という意識が上回るからでしょう…

Avant la Finale.

ちょっとだけ,フランス目線で書いていこうかな,と。 これほど,ドラマティックな展開を予想したひと,いるでしょうか。 むしろ,欧州予選での苦戦を考えれば,ファースト・ラウンドでドイツを去ることを予想したひとの方が多かったのではないでしょうか。 …

Like an experienced conductor (Portugal v. Pays-Bas).

あまり,クラシックが詳しいわけではないのですけど。 皮膚感覚で「このひとは良い指揮者だな」と感じられるひとは概ね似たような雰囲気を持っています。 間違いなく,指揮者のひとは楽曲に対するイメージをしっかりと持っているのでしょうけれど,本番のス…

Cliff-hanging days(Japon v. Croatie - Groupe F・#2).

BBCのアナウンサーのように表現すれば,Croatia, nil. Japan, nil. 書いてしまうとアッサリしたものですが,むしろゲームを見ての印象は正反対のように思います。 ヒリヒリした感覚を覚えるというか。その感覚こそが,本来のワールドカップだと思うのです…

Argentine v. Serbie et Montenegro (Groupe C).

アルゼンチンは,ある意味美し過ぎるくらいに美しく攻撃を組み立て,同時に容赦ないまでの鋭さをもって相手ゴールを陥れ続けた。 最終ラインが守備応対に焦りを生じるような時間帯はほぼ存在せず,相手の中盤でのアプローチが後手に回り続けたこともあるが,…

Pays-Bas v. Cote d'Ivoire (Groupe C).

攻撃面がクローズアップされがちなオランダ代表でありますが,今大会に関しては守備面が大きな鍵を握っているような感じがします。 実際,第2戦における印象も守備面に偏っていたように思います。ただし,ネガティブな意味において。 特に後半が顕著だった…

Angleterre v. Trinite et Tobago (Groupe B).

イングランド代表のスキッパーを務めるディビッド・ベッカム。 彼がインタビューを受けている映像を見ましたが,チームが「戦う集団」として非常に良いコンディションにあるだろうことがうかがえました。 ・・・なかなかに強烈なコックニーですけどね,相変わら…

Spain vs. Ukraine (Group H).

「無敵艦隊」という形容詞とともに,高い期待がかけられてきたチームでありますが,なかなかその期待通りの活躍がワールドカップの舞台では演じられていない。 1998年ワールドカップ・フランス大会では「悲劇」としか言いようのないグループリーグ敗退を…

踏み抜くだけ(Australie v. Japon - Groupe F・#1)。

コンフェデレーションズ・カップでのブラジル戦。 あるいは,本大会を目前としたテスト・マッチであるドイツ戦。 恐らく,日本代表のポテンシャルを示すゲームでしょう。 しかし,同じコンフェデレーションズ・カップのメキシコ戦であったり,本大会直前のテ…

Angleterre v. Paraguay (Groupe B).

プレ・エントリの時には,オレンジ軍団だけがセカンド・フェイバリットであるかのような書き方をしましたが。 ここに結構お越しの方はワタシがドコびいきか,イヤと言うほどお分かりか,と思います。 ですが,この初戦に関しては短信扱いでいいかな,と。そ…

Serbie et Montenegro v. Pays-Bas (Groupe C).

ワールドカップでも,やっぱり1日遅れが標準装備です。 “1−0”という数字だけから受ける印象よりも,はるかにいいゲームだったと思います。そして,中盤のアイディアでちょっとビックリさせられたゲームでもありました。 最近では,中盤でウィング的なポジ…

ワールドカップへ(やっと)体制整備。

要するにカテゴリ新設であります。 ありますが。 いつもの英語表記で“Worldcup”と書くでもなく,あるいは開催地であるドイツ語表記で“Fussball-Weltmeisterschaft”と書くでもない。1998年ワールドカップ・フランス大会では結構目にした表記ですね。正式…