ココロの作用(2014的御用納めに代えて)。

そもそも,納めるほどの更新頻度か,と。


 ご指摘通り,でございます。


 予告もなしに長期のお休みをいただいてしまいまして申し訳ありません,な店主でございます。


 書いておきたいこと,書いておかないといけないかな,なんて思うことも結構いろいろとあったのは確かなのでありますが,ひとえに個人的な処理能力の不足が超低空飛行,と言いますか,予定外の長期休暇の主要因でございます。まいどの繁忙期を過ぎて,やっと更新ペースを取り戻せるかな,と思っていると,結局繁忙期が再びご到来で,もともとそれほどキャパシティが大きくはない処理能力,その大部分をエントリ更新以外の部分に振り向けざるを得ず,結局予告もなしに長期間のお休みをいただくことになってしまった,というわけであります。


 いつも通りにしているつもりでも,余裕がいつの間にかなくなっていく。


 恐らく,シーズン終盤のファースト・チームの置かれていた状況もこのようなものだったのかも知れません。2014シーズンを俯瞰的に見るならば,戦い方の微調整はある時期まで相当程度に機能していたように感じられます。自分たちが狙う理想の戦い方を徹底して表現するかのような戦い方ではなくて,自分たちが狙う戦い方と,勝ち点3を積み上げるためのアプローチを折り合わせる,そんな戦い方を狙っていたように感じられるのですが,ある時期から,その現実的な姿勢が影を潜めていったようにも感じられます。全34節が終了した段階で最終的にトップの位置にいればいい,というような,いい意味での割り切りが見えれば理想的だった,と思うのですが,「欠くことのできないピース(浦和の戦い方を決定的に左右する戦力)」が負傷によって欠けてしまった影響も相まって,どこか首位という立場が自分たちを追い込んでいってしまったようにも感じられるのです。「勝ち点1」の価値は,確かに評価が難しいものがあるとは思いますが,見方によっては相手から勝ち点2を奪った,という見方もできるはずです。どのゲームの話か,恐らく具体的にイメージできるか,と思いますが,あの段階でのファースト・チームは,コーチング・スタッフを含めて,「自分たちから自分たちを追い込んでしまっていた」ように思うのです。相手が掛け与えてくるプレッシャーに対して,そのプレッシャーを等身大に受け止めるだけの心理的な余裕を失い,自分たちが持っていたはずの物理的なアドバンテージをどこかに置き忘れてしまったように思うのです。

 
 どのような競技,どのような領域であっても,心理面での安定は自らの能力をしっかりと引き出すための必須要件だろう,と思います。と同時に,「我,いまだ木鶏たり得ず」との言葉を残した力士もいると聞き及んでいますが,それだけ,心理的な安定を保ち続けることは難しいことでもある,と思います。この難しい要素に対して,どれだけしっかりと向き合えるのか,が問われているのだろう,と思いますし,個人的には,「木鶏ではない自分(うろたえてしまう自分)」をどれだけ意識できるか,がひとつの鍵なのかな,と思います。


 心理的に追い込まれる状況になったときに,どれだけ心理面でのバランスを取り戻せるのか。


 戦略的な課題(戦力設計面など)や,戦術的な課題(ミラー・ゲームに持ち込まれると,自分たちの持っている強みをしっかりと表現できるものの,今季は4を主戦パッケージとして押し出すチームに対して苦戦する傾向が強く,4に対しての処方箋として構築されたはずの可変パッケージがその機能を大きく落としてしまっているように感じられること)など,クリアすべき課題もあるように思いますが,心理面でのマネージメント,コーチング・スタッフからのマネージメントだけでなく,オン・ザ・ピッチでのマネージメントの重要性(チームがいつもの戦い方を失いかけているときに,誰がいつもの戦い方へと引き戻す,そのきっかけをチームに与えるのか)もまた,来季に向けて意識すべき大きな課題ではないかな,と。


 というようなことを,実際に心理的に追い込まれて(と言いますか,自分から自分を追い込んでしまって),なかなかエントリを上げる日常を取り戻すことができなかった実体験を踏まえて思うのであります。


 相変わらずの遅筆堂ではありますし,更新頻度もそれほど大きく引き上げることはできないかな,とは思いますが,少なくとも,書いておこうと思うことに対しては,余裕を持って対処していこう,と思っています。速報性だったり,即時性はもともとそれほど強くありませんでしたが,より時期に外れたエントリが増えてしまう,かも知れません。であれば,ちょっと違った見方を書いていくことができれば,なんて思ったりもしています。また,かなり書いていない欧州のフットボールやもうひとつの軸足でもあるラグビーフットボール,あるいは自分のアンテナに引っかかったこともしっかりと書いていければ,などとも思っております。


 それでは,よい年をお迎えくださいませ。