2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

エンジニアリング。

JOCのひとたちがしている(ように少なくとも感じられる)誤解。 それは恐らく,スポーツ・メディアに携わるひとたちも同じなのではないかと思っています。 期待されていたトップ・アスリートが予想外の成績に終わった。 そのことを大きく取り上げるのはあ…

魅力を伝えるということ。

QFでカナダ,アメリカという強豪が敗退を余儀なくされたことは少なからず驚きではありましたが,同じ北欧勢同士のカードとなった決勝戦はなかなか見応えのあるゲームでした。 やはり決勝戦ともなると,どんな競技でも(特に,得点を争うチーム・スポーツで…

第43回ラグビー日本選手権決勝。

ブレイブルーパスの3冠か,それともグリーンロケッツの2連覇か。 ゲーム内容で言うならば,スタンディング・ラグビーを標榜する東芝府中がその持ち味を存分に発揮するのか。あるいは非常に堅いディフェンスを仕掛けていくNECグリーンロケッツが巧みにゲ…

2006ゼロックススーパーカップ。

リーグ開幕を1週間後に控えた時期に行われるゲーム。 リーグ・チャンピオンとFAカップ・ウィナーが対戦する,という大会形式がイングランドのフットボール・シーズン到来を告げるFAコミュニティ・シールド(チャリティ・シールド)を強く意識させ,それ…

内に秘めしもの。

WBC日本代表の中核を担うべき選手,イチロー。 彼のコメントには,日本代表としての矜持と勝負師としての強烈な自負心とが端的に示されていたように思います。 「戦った相手が『向こう30年は日本に手は出せないな』という感じで勝ちたいと思う。まずは…

杜氏の感性。

お酒の個性を決めるものは何でしょう。 お酒にもいろいろありますが,日本酒を例に考えてみることにしますと。 まずは水でしょう。言い換えれば,蔵元がどういう場所にあるのかということと密接に関連しているように思います。日本酒の個性は最終的に,水に…

対インド戦(アジアカップ予選・短信)。

攻撃面に限定しての印象ではありますが。 それとなく,“ムービング・フットボール”に近付いてきたのかなという感じでしょうか。 最近の代表戦では「足下に入るパス」が比較的強く印象に残っています。 パス・レシーバーがスペースに走り込みながらパスを受け…

やっぱりウェンブリーでは無理?

・・・工事が“オン・スケジュール”で進行しないことはジュビリー・ラインの延伸工事の時にイヤというほど認識させられておりますから,さほど驚くことではないですけどね。 結局は“ミレニアム・スタジアム”を使うことで落ち着くのではないでしょうか。 現在工事…

浦和とブーツルーム。

すべてがポジティブな方向に回転しているからこそ,こちらの記事(埼玉新聞)のような話が出てくるのだろうと思います。 当然,クラブサイドの指揮官に対する信頼,そしてある種の覚悟がなければ長期政権は成立しません。イングランドでは比較的長期にわたっ…

第43回ラグビー日本選手権(準決勝その1)。

秩父宮には,かなり多くのひとが来ていました。 となると,かなり早稲田ファンの方が多いのかなと思うと,結構ブレイブルーパスの小さなフラッグを持ったひとが。早稲田ホーム,と言うわけでもなく,さりとて東芝府中ホームという感じもそれほどしない,ある…

対フィンランド戦(短信)。

クロアチアを仮想敵として,などというマッチメイクなのでしょうけれど。 今回はそれ以前の問題を抱えていただけに“ファイナル・スコア”と得点に至る過程をチェックしなければならないゲームだったのではないか,と感じています。 こう見てくると,今回のイ…

威力偵察。

今季開催される大会から「開催国特権」が付与される,ということが言われておりますが。 FIFAクラブ・ワールドカップ(FCWC)に真正面から打って出るには,まずアジア・チャンピオンズリーグを制覇すること。韓国,中国,あるいは中東勢に対して互角…

日本選手権・準決勝を前に。

ひさびさに実現した「大学王者と国内最高峰リーグ覇者との直接対決」。 それだけに,トップリーグ・チャンピオンである東芝府中ブレイブルーパス,全国大学選手権覇者である早稲田大学ともに,心中期するところがあるようです。スポーツ・メディアの中でも比…

シックス・ネイションズ(その2)。

かなり長いエントリを立て続けに書いてしまったので,今日は短めに。 UBSシックス・ネイションズも第2節を終了して,今季の傾向が見えてきたような気がします。ということで,試合結果&順位(UBSシックス・ネイションズ・オフィシャル)をもとに書い…

早稲田大学−トヨタ自動車戦(追補)。

ゲームそのものに関しては,直前のエントリである第43回ラグビー日本選手権(2回戦)。をお読みいただくとして,今回は早稲田大学,そしてトヨタ自動車ヴェルブリッツの“プレー以外のこと”を書いていこうかな,と思います。 まずは,トヨタ自動車ヴェルブ…

第43回ラグビー日本選手権(2回戦)。

昨季日本選手権とまったく同じカップ・タイ。 単なるトーナメント・ドローの問題ではあるのだけれど,マイクロソフト・カップをサントリー・サンゴリアスが制していれば,間違いなく成立しなかったカードでもある。いかに偶然とは言え,あまりに出来過ぎてい…

Break Through.

いつの頃からか,「学生には社会人の壁は破れないのではないか」という固定観念ができてしまったように思う。 学生選手権を奪取し,ナンバー1のポジションになろうとも,トップリーグに参加するトップクラブに対しては勝負権を持つことすらできない時期が続…

対アメリカ戦(短信)。

国際親善試合でもありますし,ファイナル・スコアのことは度外視して。 と,いつものように書き出そうとしたのでありますが。 最大限好意的な書き方をすれば,内容を書く段階でもなさそうだな,という感じでしょうか。 屋号に絡んだ表現を使えば,“シェイク…

名将の訃報に触れて。

私の住んでいたエリアとはちょうど反対側。 こんなことを言っては申し訳なく思うけれど,ディストリクト・ライン,あるいは気分次第でハンマースミス・アンド・シティ・ラインを使って東に向かい,アップトンパーク駅を降りてもプレミアシップに名を連ねるフ…

空港と「隣の芝」。

最近はそれほどでもないですけど,一時期は成田空港に足を運ぶ機会が結構ありました。 そのときにいつも思っていたのは,「遠い!」ということであります。 比較対象としていたのが悪かった,と言えば悪かった。ターミナル駅までは徒歩15分圏内で,そこか…

FIFAのリリース(短信)。

FIFA規律委員会がチューリッヒの本部で開かれ,2005年11月16日にイスタンブールで行われたトルコ−スイス戦(ワールドカップ予選ラウンド・プレーオフ)での“incidents”(=同時多発的に複数の暴行事件が発生したことを指していると思われます)…

たかが、されど。

よく使われる表現ですよね。 第三者的(客観的)に見れば,それほど大きな意味を持つとは思えない。だが,当事者にとっては客観的に判断できる価値以上の意味を持っている。そんなことを端的に表現する言葉でしょう。そして,こちらの記事(サンスポ)で紹介…

ミスマッチのようだけど。

アトランタ・ブレーブスのホーム・スタジアムである,“ターナー・フィールド”。 この競技場(というよりは,ボールパークと言うのが気分ですね。)はアトランタ・オリンピックのときにはトラックとフィールドを持った競技場でした。もちろん,ボールパークへ…

ラグビー日本選手権(組み合わせ最終版)。

トップリーグ上位勢,とだけ表記されていたチームが本日確定しました。 決定の背景となったゲームについては,のちほど書いていこうと思っておりますが,まずはスポニチの速報記事を見ますと, 12日に東京・秩父宮ラグビー場で行われる準々決勝はコカ・コ…

第43回ラグビー日本選手権(1回戦)。

全参加チームが1回戦から戦うのではなく,所属リーグなどによって初戦の段階が大きく異なる変則トーナメントという部分を考えると,「予備予選(プレ・クオリファイ)」のような色彩を持っているようにも思えますが,それゆえに大学ラグビーの実力的位置付…

OPEN TO THE PUBLIC.

たまには,フットボール抜きの話をしてみましょうか。 タイトルに掲げたフレーズがちょっとした問題になった会社があります。 当初はかなり慎重だったのですが,第三者から構成される諮問機関(のようなもの)は積極的であるべき,という考え方で,ちょっと…

推進力のバランス。

スパーズとガンナーズ。ともにロンドン北部に本拠地を持つクラブであります。 ただ,クラブ創設以来の成績を見てみると,スパーズはガンナーズの足元にも及ばない。残念ながら,事実であります。 あまり知られていないことですが,アーセナルは1920年以…

シックス・ネイションズ。

そもそもはイングランドとスコットランドが国際試合を戦ったのがはじまり。 その後アイルランドが加わり,次にウェールズが3協会対抗戦の枠組みに入っていきます。1910年にはフランスがこの枠組みに加わることで,しばらくの間5カ国対抗戦として戦われ…