ファースト・ラウンド(グループA・#1)。

結果として残る勝ち点は,すべて1でありますが。


 この1の読み取り方,結構違うような感じでありますな。やれるかも,という手応えをつかんだ1であったり,3を獲りに行っているはずが,1に抑え込まれてしまった,という形かも知れないし。逆に,相手から2を奪った,という意味での1だと考えているかも知れないし。いずれにせよ,厳しいグループリーグになりそうだな,という第1戦でありました。


 ワールドカップであります。


 まず,ホスト・カントリーである南アフリカと,メキシコのゲームであります。


 立ち上がりだけで印象を書くならば,メキシコに主導権を渡すのは時間の問題,という印象を持ちました。持ちましたが,南アフリカの守備応対は,結構タイトでありました。組織的にタイト,という印象ではないにしても,個人能力をベースにしたタイトさでメキシコを抑えていた,という印象です。ゲームを動かしている,という感覚はあるだろうけれど,フィニッシュにどうしても結び付いていかない。どうも,コントロールされている実感はないのに,実際にはコントロールされている,という感覚を持ってハーフタイムに,というところであったでしょうか。
 ゴールネットを最初に揺らすことになるのは,南アフリカであります。カウンターを狙う,という形が見事に嵌った形であります。対するメキシコは,セットピースから同点に追い付くわけですが,ゲームをどのように動かすか,という部分ではむしろ,南アフリカが描いたゲーム・プランに乗っていた時間帯が長いのかな,と思われます。


 次に,フランスとウルグアイでありますが。


 まず,ウルグアイの守備応対が非常に徹底されていたことが,印象に残ります。ゲーム・プランという部分では,カウンターを強く意識した形でありますが,その基盤となる守備応対は,かなり戦術的に整理されているな,という感じであります。ショートハンドに陥ったにもかかわらず,それほど守備面でのパフォーマンスに影響が出なかった,というところからも,守備から仕掛ける,というウルグアイの戦い方は徹底されている印象です。
 その守備応対に,しっかりと抑え込まれてしまったのが,フランス,ということになりましょう。どこか,特定の部分に課題が求められる,というのではないところが,ちょっとフランスとしては厄介かも,と思うところであります。