2006-01-01から1年間の記事一覧

対G大阪戦(06−34)。

G大阪に左サイドからの速攻を許し,先制点を奪取されてしまうまでは,どこかに「相手の攻撃を受け止める」という意識が強くあったのではないか,と感じます。 びっくりするほど硬い感じ,というのではありません。 ですが,自分たちから積極的に仕掛けるた…

Elements of Fortress.

リヴァプールの本拠地であるアンフィールド。 シェフィールド・ウェンズデイのホーム・ヒルズブラでの大惨事を契機に,イングランドのスタジアムは“All Seated”というルールを厳密に定めるようになりましたから,アンフィールドと言えども往時の熱狂がそのま…

Pinnacle, also Milestone.

長きシーズンの終わりに,高く掲げられたマイスター・シャーレ。 あらゆる意味で「総合力」の問われるリーグ戦,その長き戦いを制し,高みを陥れたことを示す証。その証が自分たちの掌中に収まるのをただ待っていただけではない。 先制点を奪取されるまで,…

シーズンの結語は。

昨季まで早稲田大学ラグビー部を率い,大学という枠を飛び越えたチームを作り上げた人物。 そして,今季は自身の古巣であるサントリー・サンゴリアスに監督として復帰,ポテンシャルは持っていたものの,「古豪」という形容詞が似合いはじめていたクラブを急…

バロンドールとMVP。

ちょっと今回は,お気楽なことを書いていこうかな,と。 最新のコラムではないのでちょっと恐縮ですが,ジェレミーさんのコラム(FC JAPAN)をもとにしてみようかな,というわけです。 ときおり浦和のことを書いていたりする方でありますが,良くも悪くも引…

バランス。

考えてみれば,基本的なバランスは2004シーズンからさほど大きく変わっているわけではないな,と思ったりします。 もちろん,チームを構成するフットボーラーが違っていますから,正確に同じ,というわけにはいきません。プレー・スタイルにしても200…

対FC東京戦(06−33A)。

戦術的に,ディフェンシブなゲーム・プランを組み立てていた,というわけではないと思う。 むしろ,意識の部分で守勢に回ってしまったところがあるのではないか。 あるいは緊張であり,あるいはプレッシャーかも知れない。心理的な要素が本来持っているリズ…

法政対関東学院戦(関東リーグ戦)など。

まさか,このような最終節を迎えることになろうとは,な展開であります。 少なくとも,前半終了時点では関東学院が完全に首位,という意識を持てたわけです。 スコアを考えても,そのままゲームを進めることができれば・・・,という感じではあった。 しかし…

シード校決定(全国高校ラグビー)。

今回は,まずこちらのページ(全国高等学校体育連盟 ラグビー専門部オフィシャル)をご紹介するところからはじめようか,と思います。 組み合わせ抽選は12月2日だそうで,まだちょっと時間があるのですが,その前にシード校が発表されましたよ,というわ…

対甲府戦(06−32)。

ミッドフィールドでのプレッシング,そして極端なまでに浅く位置した最終ラインとのコンビネーションによって,浦和の攻撃を封じようとする。 そんな甲府の基本的ゲーム・プランに対して,前半での浦和はロングレンジ・パスを最終ラインの裏へと通しながらチ…

One step closer.

どのように,視界に収めた高みを陥れるのか。 もう,アタックを残すのみの段階に差し掛かりつつある。 それは確かだが,であればこそ眼前のゲームに集中していくこと。その意味で,前半はリーグ戦全体を俯瞰しすぎた戦い方だったように感じる。 「縦」への意…

あがりまくること。

「あがる」。 一般には,緊張してしまって,自分が持っているはずの能力がシッカリと発揮できないこと,と言えそうです。ですが,あがりまくってしまうと,逆に自分の持っている能力をうまく引き出せるのではないか,とちょっと思ったりします。 私が最初に…

高校ラグビー埼玉県大会・あとがき。

・・・正智深谷が花園への出場権を勝ち取ったわけですが,ある意味順当な結果と言えば言えますね。 とまあ,決勝戦が終わってから時間がたっておりますが,高校ラグビーのまとめなどを。 となれば,最初に触れるべきは決勝戦であります。まず,県大会を制し…

しあわせな経営権委譲。

ここでは何かと,“ガンナーズ”が登場することが多いのですが,個人的には“ハンマーズ”に好意的な感情を持っていたりします。 前にも書いたかと思うのですが,お世辞にもオシャレとは言いかねるロケーションに造船所,あるいは下町にある鉄工所のような風情の…

先行開発。

ちょっと屋号的な話をしますと。 シーズン途中に,見慣れないスタイリングをまとったレーシング・バイクやレーシング・マシンをレース・トラックに見つけることができます。 たとえば,レーシング・バイクを想像してみましょうか。 通常使っているフレームと…

消すか、押し出すか。

2006スペックの浦和とは,どんなイメージでしょうか。 守備的には,比較的タイトなマンマーク・ディフェンスを展開し,1on1で絶対に競り負けない守備応対によって相手攻撃陣を抑え込む。そのために,中盤はボール奪取までを明確に意識したプレッシングを…

対名古屋戦(06−31A)。

端的に言ってしまって,“NOT OUR DAY”でしたね。 よりにもよって,リーグ戦最終盤のこの時期に,“NOT OUR DAY”という事態に立ち至る,というのがフットボールの恐ろしさとも思いますが,4バック・システム導入に伴うアヤが,この事態にちょっと関連したのか…

動き出した“ジャパン・オリジナル”。

やはり,主戦兵器とすべきは敏捷性と高い戦術理解度。 その主戦兵器を存分に生かすためにも,プレッシャーが掛かっていない状態での不用意なハンドリング・ミスなどに代表される“アンフォースト・エラー”を減らしていかなければならないし,それは一方では基…

対サウジアラビア戦(アジアカップ予選最終戦・短信)。

いよいよ,“ファースト・プロトタイプ”の基本的な特性が見えてきたな,という感じがします。 ボール奪取位置,という部分では比較的自由度があるような感じです。 ミッドフィールドが流動性を高めているという部分も関わっていると思うのですが,相手ボール…

戦闘集団のダイナミズム。

個人的なことを言えば,“ディベート”ってヤツはあんまり趣味じゃあありません。 「ためにする」印象が強過ぎるからです。しかも,そもそも拠って立つ基盤が違ってしまっていると,話がひとつの方向性へと収斂していくことがない。視野を広げるためにディベー…

陥れるべき「目標」へ(高校ラグビー埼玉県大会SF)。

いよいよ,高みを陥れるアタックを残すのみとなった,高校ラグビー埼玉県大会であります。 ちょっと時間的にも過ぎてしまっておりますし,かなりいい加減なチェックしかできていない手前,「雑感」程度にとどめながら書いていこうか,と思います。 まず,正…

対横浜戦(06−30)。

お互いのストロング・ポイントが真正面からぶつかり合うと言うよりも,お互いのストロング・ポイントを徹底して消し去る中から,チャンスをうかがう。 リーグ戦のゲームというよりも,カップ戦を戦っているかのようなゲームであったように思う。 相手は4バ…

評価基準。

時に“boring”とまで言われてきた,フットボール・スタイルをDNAとして継承しているクラブ,それゆえに最も安定感あるクラブとして評価を受けているクラブがイングランドにあります。 それでも,現任指揮官が就任してからは,アタッキング・フットボールを…

天秤のおさらには。

ギリシア神話に出てくる正義の女神,テミス。 彼女が左手に持っているものが,天秤であります。 つまり,物理的強制を端的に表現する右手の剣とともに,双方の言い分をしっかりと理解し,利益衡量をしながら判断をする,ということを表現するアイテムであり…

アップセット、と言うよりも。

純然たるアウトサイダーとしては,ちょっと違った印象を持っています。 ということで,今回はオシム神話崩壊!千葉が赤っ恥…J2札幌に0−1で敗北(サンケイスポーツ) - goo ニュースをもとにちょっと短めの方向で。 前任指揮官であるイビツァさんが来たから…

正智深谷対川越東戦(高校ラグビー埼玉県大会QF)。

さて,短信にせざるを得ないファイナル・スコアですね。 トーナメントの山を見れば,確かにシード校同士の対戦であり,順当なカードという見方もあるのですが,一方で,最もAシード校とBシード校との間のギャップを感じたゲームだった,という言い方もある…

浦和対慶應志木戦(高校ラグビー埼玉県大会QF)。

基本的には,いいゲームだったな,と思います。 すいません,アップ遅れて。すっかり出遅れておりますが,まずは浦和の印象から。 前半は,概してFWとBKのバランスが取れている,浦和らしさを存分に表現していたな,と思います。相手のファウルを起点に…

究極の二兎。

二兎を追う者は・・・,という諺をよく考えてみれば,必ずしも取捨選択を迫る話ではないと思います。 加えて言えば,追わなければならない兎が重要性を帯びていればいるほど,二兎を追い求める必要性は高まっていくはずだとも。そして,フットボールは究極の二…

対静岡FC戦(天皇杯4回戦)。

昨季と異なり,実戦の舞台を通じて確認作業をしていたかのような印象が残る。 攻撃ユニット,守備ブロックに対する変更は最低限に止め,リーグ戦を戦うチーム構成とほぼ変わらないスターターでキック・オフを迎える。 まず,今季の天皇杯初戦は「カップ戦」…

リミッターに当てずとも。

タイアとオイルの焦げた匂いが濃厚なたとえ話からはじめますと。 たとえば,クルマなりバイクのディーラさんからカタログをもらってくると,巻末に近いページに諸元表(スペック・シート)が掲載されています。カタログに乗っているクルマ,あるいはバイクに…