Team KAGAYAMA。

トルネード・カラーでもなく,ブルーを基調とするスズキ・カラーでもなく。


 かつて在籍していたクレセント・スズキのカラーをどこかにイメージさせる,そんなカラー・スキームのGSX−Rです。加賀山選手は今季,自身のチームで鈴鹿8耐を戦うとのことで,そのテストの記事がレース専門誌に掲載されていたわけです。あわててチェックしてみると,5月の段階でこのようなリリース(Team KAGAYAMAオフィシャル)が出されていたのであります。


 まったくもってノーマーク,でありました。今回もまたフットボールを離れまして,鈴鹿8耐関連な話を書いていこう,と思います。


 ごく簡単にリリースを要約しますと,加賀山就臣選手は芳賀紀行選手,ケビン・シュワンツ選手とともに自身のチーム,“Team KAGAYAMA”で鈴鹿8耐を戦う,とのことであります。使用するマシンはGSX−R1000(ということは,恐らくスズキ本社,ではなくて,ヨシムラが手掛けたマシンを使うのではないでしょうか。),タイアに関してはダンロップを使用するとのことであります。


 さてさて。加賀山選手とシュワンツ選手がGSX−R,というのは何の不自然さもないコンビネーションであります。加賀山選手にとっては,BSBKWSBK,そして鈴鹿を戦ってきた相棒でありますし,シュワンツ選手にしてもAMA時代からスズキ,と言いますかGSX−Rとの縁があります。時期は大きく違いますが,ともにヨシムラで鈴鹿8耐を戦った経験も持っています。


 でありますれば,芳賀選手がスズキに乗る,というのが最も大きなトピックかな,と思うわけです。


 芳賀選手,と聞いて個人的に思い浮かべるのは,WSBKを戦うイメージであります。


 世界へと飛び出していく,その前段階から考えるならば,ヤマハとの縁が強いライダーです。ヤマハのマシン(まだ,規定排気量が750ccだった時代の話ですね。)とともに国内選手権で実績を積み重ね,当時の最高峰である500ccクラスを戦っています。その実績をアプリリア,そしてドゥカティが評価した。ファクトリー・チームのライダーとして,WSBKやMotoGPを戦ってきたライダーであります。


 と,キャリアを振り返ってみると,スズキとの縁はありません。今回が初めて,であります。また,このリリースを読むと,ダンロップでレースを戦うのは11年ぶりでもあるそうです。初めてのマシンであるGSX−R(と,11年ぶりのダンロップ)と芳賀選手が,どのような化学反応を見せてくれるのだろうか。ビッグ・ネームがクレジットされるチームである,ということも確かにありますが,すごく期待したいチームであります。