4から2へ(天皇杯のことなど)。

あくまでも,「時期的な問題」だけを言えば。


 悪くない方向性ではあるな,と思います。


 ディビジョン1を念頭に置けば,(優勝争いか,それとも残留争いかは別として)リーグ戦への意識が強くなる時期で天皇杯初戦(4回戦)を迎えていたわけですから,伝統あるカップ戦へと意識を振り向けてもらうのは難しいだろう,と思っていました。


 という状態から,「何か」を変えようとする意識は受け取れた。


 Jだけの論理で進むわけではありません。JFLへの調整も必要ですし,当然JFAも関わってきます。関係する方面がテーブルに着いて,「はじめの一歩」を踏み出した。まずはここから,でありましょう。


 今回は,日刊スポーツさんの記事をもとに,ちょっと気の早い気もしますが,天皇杯の話などを。


 天皇杯に関するレギュレーション変更。


 プロフェッショナル・クラブの参戦時期であります。


 ディビジョン1を主戦場とするクラブは,昨季まで4回戦(11月初旬)が初戦となっていました。この参戦時期を,3回戦からの参戦となるディビジョン2勢と合わせ,2回戦から登場させる,ということです。地域予選を勝ち抜き,天皇杯本戦へと駒を進めてきたノン・プロフェッショナル・クラブにとっては,確かにプロフェッショナルとの勝負が早期に実現するわけですから,メリットもあるか,とは思います。


 また日刊さんによれば,2回戦は10月10日にセットされるとか。


 プロフェッショナル・クラブにとって,特に(大変厳しい言い方かも知れませんが)優勝争いに絡むでもなく,さりとて降格の危険性にさらされているでもないスタンディングであるクラブにとっては,中だるみを起こしかねない時期にカップ戦初戦がセットされる,とも考えられます。また,リーグ最終節が終わったあとに,加速度的に過密さを増すスケジューリングが解消される可能性もあるわけで,一定程度のメリットはあるかも知れない,とは思います。


 ただ,まだ積み残しがあるな,とも思います。


 リーグ戦,その最高峰であるディビジョン1とカップ戦との関係性が整理されていません。


 総合力を問うのがリーグ戦で,それゆえにリーグ戦に価値が見出されるのですから,リーグ戦最終節はカップ戦決勝よりもあとに置かれる方が自然でありましょう。さらに,リーグ戦が中だるみを起こす時期は,もうちょっと早くもあるはずです。具体的に書けば,8月時点で天皇杯初戦があってもおかしくはないと思うのです。しかしながら,Jリーグだけを基準に考えるべき問題ではないのも確かです。JやJFLを含め,複数のリーグ戦が日程の大幅な変更をしなくてはいけない話になりましょうから,地域予選を含めてJFAやJFL,そしてJが継続的に話し合いをしていく必要もあるでしょう。


 とは言いつつも。


 マクラにも書きましたが,変えようとする意識が形になったことは確かです。どのように,カップ戦が変わっていくのか。注目していこうと思います。