厨房の秘密。

ヘンな例えですが,「余所の店の厨房」という感じですね。


 と言っても,門外不出のレシピを盗むわけではありません。そうではなくて,「ひとの使い方」だったり,「ひとの育て方」を盗む好機と見えます。たとえば,その店の個性を決定付ける料理長が,どのようにして料理人たちを動かしながら,味をまとめ上げているのか。そして,料理長はどのようにして店の築き上げてきた歴史を解釈,継承させながら新たな色を出そうとしているのか。そんな,インサイドでなければなかなか理解できないような,ある意味「秘密」と言ってもいいような部分を盗むチャンスに恵まれる,かも知れないな,と思います。


 ということで,浦和福田コーチ、ドイツ留学で英才教育(nikkansports.com)という記事をもとに,短信方向で。


 この記事を書いた記者さんが指摘するように,2008〜09シーズンからはユルゲン・クリンスマンさんがバイエルンの監督に就任します。クリンスマンとの関係を思えば,ともすれば,ギドがアシスタントでバイエルンにいるかも知れませんな。


 それはともかくも。


 監督として戦力を的確に把握し,その戦力を最大限に生かすための戦術パッケージを構築していく,あるいは得意とする戦術パッケージを前提としながら,戦力を的確に把握しながらそのパッケージへとひとりひとりの選手を落とし込んでいくという,チーム・ビルディングの過程をインサイドから実感するのはタイミングの問題もあって難しいと思いますが,それでもトレーニングなどからメンタル・マネージメントや戦術的なマネージメントなど,盗める部分は多いだろう,と感じます。


 メディア側にいたときも,盗める要素を恐らくは盗んでいたはずです。アウトサイドにいたからこそ,冷静に盗めた要素もあるでしょう。


 今度は,コーチという立場に立ち,盗みたい要素も違ってくるでしょう。どのような部分を,積極的に盗みたいと感じるでしょうか。そして,盗んできた結果を,サテライトであったり,トレーニング・メニューの中で表現してもらいたいと思います。