「本家」に学ぼう。

素朴なたたき台。なるほど。


 実は,ある程度イメージしていた日程はあるにはあったのですが。ただでさえ長い文章を,さらに長くするのもなぁ,なんて思って少し抽象的な表現にとどめたのですよね。やっぱり気にされましたか。


 ・・・!?と思った方もおられようかと。


 「伝統を守るために。」というエントリにいただいたコメントで,日程面での具体的な形を,というリクエストがあったわけです。そこで,JFAスタッフやリーグ・スタッフでもかなり綱渡りな日程設計を,いちシロートができるとは思っておりませんが,ごく大ざっぱな話をさせてもらえば,という,かなり長めのコメントを兼ねたエントリなわけです。


 では,ちょっとカップ戦の「本家」であるイングランドの形を参考にさせてもらおう,と。


 実はこのアイディア,私のオリジナルではありません。拓海良さんが書かれた1年の計は元旦に?(サッカークリック・アーカイブス)というエッセイに,すでに提示されているアイディアなのです。ただ,拓海さんは「秋春開催」を天皇杯決勝を入り口にして扱っておられますから,直接的に拓海さんのアイディアを当てはめることはできません。もちろん,「秋春開催」のことも問題にすべき,という考え方もあるのでしょうが,このことに触れてしまうと問題が拡散してしまいます。そこで,現行形態(春秋開催)のリーグ戦を崩さないならどうなのか,という縛りを入れて考えてみることにします。


 まず,都道府県段階での予選を,プロフェッショナルのシーズン開幕から1ヶ月程度遅れた4月あたりの時期ではじめてもらうというのもひとつのやり方だな,と思うのです。イングランドでのプレミアシップ・シーズン開幕は8月第2週の土曜日,2007〜08シーズンですと8月11日でありますが,今季のFAカップ予選第1ラウンドは9月15日に設定されています。この間隔を参考に,都道府県予選をはじめてもらおう,と。


 このことで,通常9月あたりに設定される2回戦までの時間的な余裕を作り出してみよう,ということですね。


 そして,現行の天皇杯3回戦(ディビジョン2クラブが参加するタイミング)を,7月第2週〜第3週あたりの土曜日に設定してみる。先のエントリでも書きましたが,リーグが緩やかに上位と下位に分かれていくタイミングであって,だからと言ってまださらなる加速態勢を必要とするわけではないタイミング,です。ちょっと失礼な言い方をすれば,優勝争いから脱落しかけ,「中だるみ」を起こすクラブが出てくるタイミング,とでも言いましょうか。


 そんなタイミングを狙い打つようにして,天皇杯初戦を設定してみては?と思うわけです。


 そして,8月第1週〜第2週の土曜日,というタイミングに,ディビジョン1が天皇杯へと参戦してくる4回戦を組む。ここからのカップ戦は水曜日開催を基盤にしつつ,決勝戦をたとえば,ですが11月23日(勤労感謝の日)に固定してみる。プロフェッショナル・リーグの最終節よりも前の段階で,しかもおぼえやすい日,となれば,恐らくは勤労感謝の日あたりが狙い目になるでしょう。


 とまあ,天皇杯だけを考えれば,こんなスケジュールもありますと拓海さん(と,本家イングランド)のアイディアを借りながら書いてみたわけですが。


 そうなると,リーグ・スケジュールとのバッティングをどうクリアするか,という部分で「中断期間」を設定しないという方向性を考慮することになるでしょうし,リーグ最終節を12月第1週の土曜日から1週間ほどずらす必要もあるかも知れません。また,ディビジョン2の「4回戦総当たり制」をどのタイミングで解消するか(となれば,クラブ財政(入場料収入)を安定させるためにもリーグ・カップへ再び参戦させる),というのもテーマになるでしょう。


 ・・・コレは,ある意味私が純然たるアウトサイダーだから(各方面の調整を考えずに)言えることで,恐らくJFAやJリーグ,各都道府県FAが専従スタッフを立てて真剣に考えないといけないこと,でしょうね。この大ざっぱな話をちょっとでも「現実」にしようとすれば,かなり大変な話だとも感じますね。