テストなのか、確認なのか。

確認段階に入っているのであれば,ゲーム内容に踏み込むことも必要だろうし,時期的なことを考えればファイナル・スコアにこだわった見方も必要なのかな,と思っています。


 ですが,実質的な確認作業に入っているという感じもない。


 指揮官が言うには,99%は決まっているけれど,その決定を覆すような活躍を見せてほしいというコメントがあったとかなかったとか。となると,「形式的に」テストという色彩も今回のキリンカップは持っていることになります。


 ・・・厳しいことを言うようですけども。


 構想に入っていない選手には早めに引導を渡してやることも,指揮官が担うべき重要な役割だろうと思います。その重要な役割を「先送り」しているようにも見えるのです。


 恐らく,本当に悩んでいるのかも知れないな,とは思います。しかし,組織委員会に作ってもらえるアクレディテーションの選手枠は23しかないし,いままでにしっかりとリーグ戦をチェックしているのであれば試すべき選手を試すチャンスはいくらでもあったはずです。この期に及んで「テスト」の色彩を国際Aマッチに持たせてはならないはずだと思うのです。


 メディアでは,当落線上とされる選手にフォーカスして,コメンタリーを作り上げているような感じがしました。可能性を信じてアタックをかけている選手たちに敬意を示したいな,と思うと同時に,どこかに決定的な違和感があるのも確かです。本来,この時期に違和感の残るような試合を組むべきではないし,その違和感の原因を整理していなければいけないのではないか。当然のことのように感じるのですが,どうもその当然のことができていないように感じます。