当然のこと。

またまた短信方向で書いていくことにします(それでも長め?)。


 マイスターシャーレに最も近い位置にいるクラブにして,2003〜04シーズンには逃してしまったマイスターシャーレを04〜05シーズンに奪回し,19回目の栄冠に輝いたクラブ。


 バイエルン・ミュンヘンであります。


 チームを預かるフェリックス・マガトは,2005〜06シーズンにおいてもその地位を譲り渡すつもりはないようです。FC東京とのPSMを完全に「チーム強化のためのゲーム」として位置付けていたことがスポニチの記事からうかがえます。


 思えば,当然のアプローチでありましょう。


 クラブが本拠地以外でもポピュラーな存在になり得るのは,自国リーグでしっかりとした強さを発揮しているからではないでしょうか。来るべきシーズンにベストの状態で入っていくために,どのような準備が必要か。チーム・ビルディング,あるいはチーム強化という視点が抜け落ちているから,“インターナショナル・フレンドリー”の位置付けが曖昧になる。


 シーズンインを間近に控えたリーグ戦に資するようにゲームに臨むのであれば,決して“ジャパン・ツアー”は無意味ではなく,緊張感ある“PSM”となると思います。思いますが,欧州カップ戦をも現実的な射程に収めているクラブが周到な準備をすることなく,「マーケティング主導型フットボール・ツアー」を決め込んでいれば,“ジャパン・ツアー”で対戦相手に不覚を取るのみならず,リーグ戦や欧州カップ戦においてダークホース(と一般に言われるクラブ)に足下をすくわれる可能性も否定できないのではないでしょうか。


 (精一杯の皮肉を込めて言えば)各クラブのプレ・シーズンにおけるチーム構築アプローチを見るだけでも,欧州主要クラブによる“ジャパン・ツアー”にはそれなりの意味があるように感じますね。