第93回全国高校ラグビー埼玉県予選(組み合わせ)。

1回戦が終わってしまったのですけどね,実際には。


 近鉄花園への指定席切符,この切符を争うトーナメントが今季も始まりました。ということで今回は楕円球方面の話を高体連ラグビー専門部さんのページをもとに書いていこう,と思います。


 さて。まずはシード勢から見ていくことにしましょう。


 今季,トーナメントを3回戦から戦うことのできるAシードには,深谷と浦和,そして伊奈学園と川越工業が入っています。このシード校を見ると,埼玉県での勢力地図がちょっとずつ,ではあるとしても着実に変化しつつあることが感じ取れるかな,と思います。浦和はすっかりAシード,と言いますか,近鉄花園への指定席切符を奪うために,最後の壁をどう超えていくかという段階(個人的には,近鉄花園での本戦をも視野に収めた戦い方を指向すべき時期だと思っていますが。)ですが,この流れに伊奈学園や川越工業も入ってきた。群雄割拠の状態が全体のレベルアップを促す大きなきっかけになるものと思いますので,伊奈学園と川越工業にはぜひとも,Aシードらしい存在感をこのトーナメントで見せてほしい,と思っています。


 続いて,2回戦からトーナメントを戦うBシードです。


 県北勢としては進修館に熊谷工業,そして正智深谷がクレジットされています。県北勢以外ですと,シードを経験している慶應志木に松山であります。そして個人的に注目したいのが,獨協埼玉と昌平であります。不勉強で申し訳ないのですが,彼らがどのようなラグビーを展開しているのか,しっかりとチェックしたことがないのですが,Bシードとしてクレジットされているからには,なかなかのチーム・ビルディングをしてきているものと推察します。それだけに今季は,彼らがどのように初戦を戦い,Aシードへの挑戦権を確保できるか(それとも挑戦権を獲り逃してしまうのか),直接試合を見るのは難しいかも知れませんが注目してみよう,と思っています。


 すでに1回戦が終わってしまった段階で,トーナメントから外れてしまったチームもありますが。


 個人的には,大事な年代の試合が始まったな,という感覚があります。2019年に開催されるラグビー・ワールドカップ,その主力となっていく選手たちが経験する大きなトーナメントが,この全国高校ラグビーだろう,と思っているのです。2019に向けた強化であり育成,その重要なステップが近鉄花園での本戦であり,この地区予選ではないか,と思うのです。チームとしてより高い位置へ,初戦を突破できていないチームならばまず1勝,であり,3回戦を経験したことのないチームならば,何とかAシードへの挑戦権を奪い取る,であり。そして当然,近鉄花園への切符をつかみ取る,という目標を掲げるチームがあり。その目標も大事ですが,選手ひとりひとりが持っている能力,潜在能力に目を向けて,2019に向けた布石をひとつひとつ着実に打っていく。そのための舞台という感覚もあったりするのです。その意味で,今季は特にひとつひとつの試合がそれぞれに重いのではないかな,と思ったりします。