ケータハム、スズキエンジン搭載へ。

エコなセブン,ではないでしょうか。


 基本設計は古いし,最新鋭の環境技術を落とし込んでいるわけでもないし。確かにその通り,ではあるのですが,最新鋭の技術を落とし込まないエコな手法,というのもあると思うのです。その,最新鋭ではないエコが,このケータハムではないかな,と思うのですね。


 今回はフットボールを離れまして,こちらの記事をもとに書いていこう,と思います。



 最新鋭ではないエコな手法とは,「軽いこと」と「小さいこと」です。


 当然のことをいまさら,と思われるかも知れませんが,現代にあってはこれらの要素を備えるのが難しいのも,また確かなことであるように思うのです。現代のクルマは,さまざまな要請に応えています。なかでも車体重量に直結するのが,受動安全性です。歩行者への攻撃性を弱めつつ,同時に乗員の安全性を確保する。その結果として,なかなか軽く仕立てることができません。対してケータハムは,現代的な改修を繰り返しながらもシンプルな構造を維持し続けています。それだけに,「時代に遅れた」という評価もできるかも知れませんが,車体重量を抑えられているがゆえに環境負荷が低い,という見方もできるように思うのです。


 では,そのもともと低い環境負荷をさらに低減するためには,どのような手法が考えられるか,と。


 搭載されるエンジン,その排気量を下げ,さらに燃料消費率を向上させること,と考えたのでしょう。そこで導き出されたのが,軽規格のなかで開発されたターボチャージド・エンジンであった,ということではないでしょうか。日本国内では,軽規格のエンジンには64psという自主規制がかかっていますが,恐らくUKでは持っている能力をしっかりと引き出すための再調整(調律)が施されるはずです。その結果として,もともと現代的なクルマと比較して軽い車体重量をさらに小さくすることができ,結果として運動性能にもポジティブな影響が出てくるのではないかな,と個人的には見ています。このオフィシャル・フォトを見ても,重量物は前車軸よりも後方に集中していて,前車軸よりも前の部分(フロント・オーバーハングなどと言いますが。)にはそれほど重量物は配置されていないはずです。重量物を車体中心部へと集めることができるわけですから,スズキ製のエンジンはなかなかのメリットを持っている,と思うわけです。


 日本への導入時期について,この記事は触れていませんが,国内市場にあってもなかなか,魅力的なセブンではないかな,と私は思っています。