2ステージ制。

端的に言って,時代錯誤な発想ですね。


 そもそも,です。


 “CHAMPIONS”という称号が,リーグ戦にだけ使われる理由が何なのか,と。この大原則を,合同実行委員会に参加されるひとたちは,何だと思っているのか。


 個人的な思いとして,“ステージ”と呼ばれるリーグ戦の半分と,短期決戦のホーム・アンド・アウェイを勝ち抜くだけで,“CHAMPIONS”という称号は(レギュレーションでこのように決まっていたとしても)おかしい,と思っています。2ステージ制が採用されていたときは,リーグ戦の前半段階ではチーム・ビルディングを強く意識した戦い方に終始し,後半段階から一気に加速,その流れを短期決戦のホーム・アンド・アウェイにつなげていく,という「戦略」が一般化していた記憶もありますし,この戦略は長期戦を戦い抜く,という発想とはどう見ても違う。


 今回は,こちらの記事をもとに書いておこう,と思います。


 リーグ戦は,それぞれのチームが持っている総合力が試される。長いシーズンを戦っていれば,戦術的な部分であったり戦力的な部分で問題を抱えることもあり得る話です。早い段階で戦い方を相手に読み切られるようなことがあると,なかなか自分たちが描く戦い方へと相手を引き込むことはできないし,自分たちが描く戦い方が表現できていたとしても,その戦い方を理解できている基盤が小さければ,選手の負傷や出場停止が大きな障害にもなってきます。そのときに,戦術的な微調整が効くか,であったり,主力選手以外の選手がどれだけ活躍できるか,がチーム・コンディションに関わっていくはずです。


 長いシーズンを戦うのだから,どこかでコンディションに波が生じるのは仕方ない。仕方ないが,その波を高いものとしてしまうのか,それとも小さな波の段階で抑え込めるのか。この,波を小さな段階で抑え込めるチカラがクラブの持っている総合力であって,リーグ戦はこのチカラを試している。そして,最も安定した戦い方をしてきた(つまりは,勝ち点を着実に積み重ねてきた)クラブが,シャーレを掲げる栄誉に浴することができる,と。 


 長期戦を戦い抜くだけのチカラを持っていなければ,“CHAMPIONS”という称号を手にすることはできない。負けたら終わり,のカップ戦には,リーグ戦とは違う(緊張感ととなり合わせ,の)魅力がありますが,だからといって,リーグ戦にカップ戦のような装置,カップ戦よりもさらに「流れ」が決定的な要素になりかねない装置を再び組み込む必要はない,と思うのです。


 加えて書けば。自動降格を決定する要素となっているのは,年間順位です。この方針は,2ステージ制が導入されていた時期にあっても変わるところはありませんでした。トップ・ディビジョンからの降格だけが,年間成績を判断基準としていて,“CHAMPIONS”という称号が必ずしも年間順位1位のクラブを意味するわけではない,というのは不自然ではないか。その不自然さを,2005シーズンから解消したというのに,再び不自然な形に戻すのか。


 冒頭にも書きましたが,時代錯誤な話です。