対広州恒大戦(2013・GroupF#5)。

反発力,あるいは“リバウンド・メンタリティ”。


 90分という枠の中で,あるいはグループリーグという枠の中で。そして,リーグ戦を含めた時間軸の中で反発力を表現することのできた試合ではなかったかな,と思います。


 遅筆堂で申し訳ありません,なグループリーグ第5戦,であります。ありますので,短めの方向で書いておこう,と思います。


 さて。この試合は直前のリーグ戦,アウェイ・マッチからの反発力であり,ACLで考えるならば,全北現代とのグループリーグ第3戦,第4戦からの反発力を表現することが求められていたかな,と思います。


 思いますが,実際にはこの試合の中でも反発力を問われることになったかな,と思うところです。


 流れをつかみながら,先制点という初手を打ち切れない。打ち切れないことで,先制点を奪われるという流れへとつながっていく。けれど,チームはこの試合のなかでも強い反発力を見せてくれたな,と思います。「勝ち点3」を積み上げられなければ,最終戦の結果は意味のないものとなってしまうし,何より他力を自分たちに引き寄せることもできなくなってしまいます。すべての前提条件が,この試合の結果にかかっていたわけで,そんな厳しい試合をしっかりとチームは引き寄せることができた。課題を指摘することもできるとは思いますが,まずは結果を引き寄せたことに意味がある,と思うわけです。


 川岸さんのコラムを読むと,リーグ第7節の試合後にミシャさんは,

 我々は堂々と、この敗戦というものを真摯に受け止めて、この敗戦というものからしっかりと学んで次に繋げなければいけない。・・・我々もこの敗戦というものをしっかりと分析し、学び、今後のチームの成長に繋げなければいけないと思っている。

 敗戦というものは常にネガティブなものだけではないと私は思う。・・・この敗戦をしっかりと見つめ、自分たちがより前向きに、よりプラスに変えていけるように見つめなければいけないと思う。


とのコメントをしています。長期にわたるリーグ戦で,「勝ち点」を積み上げ続けるのはなかなか難しい。どこかで,勝ち点を積み上げられないこともあり得る話です。短期のリーグ戦で,あるきっかけからゲーム・マネージメントを失敗してしまうこともまた,あり得る話です。このときに,チームがどういう対応ができるか。敗戦で見えた課題を戦術的な進化へとつなげていくことができるか。反発力のベースが,ミシャさんのコメントの中にあるように思うのです。


 チームが“Right Track”から外れていない,進むべき方向性にブレがない,という確信を深めるためにも,この試合は大きな意味を持っていたのではないか,と思いますし,第5戦で結果を出した,この確信をより深めるためにもリーグ戦で流れを断ち切らないことが強く求められるのではないかな,と思います。