対大宮戦(13−07A)。

徹底して,浦和の強みを抑え込む。


 抑え込むために,単純な約束事を徹底させる。あり得べき方法論ですが,今節の相手はこの約束事を徹底することができていた。違う重み,意味を持った試合ではありますが,あえていつも通り(とは言いながら,冷静さが戻りきっているとも言えなさそうな。),のアウェイ・マッチな大宮戦であります。


 浦和の強みを徹底的に抑え込む,そんなゲームプランに対して,どのような微調整を落とし込むか。


 今季は,この課題がアウェイ・マッチの広州戦で明確になった,と思うのですが,今節も同じ課題に直面したものと思います。パス・ワークによって相手のマークを剥がす,という意味で見れば,後半はある程度マークを剥がしに行くことができた,とは思います。思いますが,リズムを引き戻し,自分たちへと引き寄せることはできなかった。確かに,相手を自陣へと押し込むことまではできているのですが,反面で相手守備ブロックを低い位置で動かないようにさせてしまった,という側面もあるように思うのです。


 相手守備ブロックを崩しに行くために,「スカウティングを超える要素」が求められる。そのときに鍵となるのは手数を増やす,ということだけではなく,手数を削り取ることにもあるかな,と感じます。たとえば,トップやアタッキング・ミッドフィールドを念頭に考えるならば,レンジの違う(距離感を微妙に変化させた)パスを繰り出すであったり,積極的にポジション・チェンジを仕掛けていく,であったり。相手によって,距離感を違うものとされる,のではなく,自分たちから距離感をちょっとだけ可変させる,という微調整もあっていいかな,と思うのです。


 危機管理,という部分での問題も絡まる形で先制点(にして,決勝点)を奪われたことも,しっかりとチーム(ピッチに立っている選手だけでなく,スタッフを含めた文字通りのチーム,です。)として潰すべき課題だと思いますが,自分たちの戦い方を抑え込まれたときに,どういうギアを用意できるか。この戦術的な課題をしっかりとクリアしていくこと,一段階上の戦い方が求められるように思います。