対ヨルダン戦(アジア最終予選・アウェイ)。

相手の戦い方に,見事に嵌め込まれた。


 いろいろな要因が重なって,相手の戦い方から抜け出せずに「勝ち点0」という結果になったように思います。思いますが,予選はどこかでこういう,厳しい試合が出てくるはずだ,ともどこかで思っていました。その厳しい試合が,ヨルダン戦だっただけのことではないかな,と。


 相変わらず,遅筆堂状態が解消できておりません(申し訳ありません。),なヨルダン戦であります。


 さて。相手の戦い方に嵌め込まれてしまった,という印象が強く残る試合でありますが,相手の戦い方に嵌め込まれることになった,その要因はやはり守備応対面だろう,と感じます。と言っても,先制点を奪われた局面はある意味,修正すべき部分が明確ではないかな,と思います。追加点を奪われた局面,相手が仕掛けてくるカウンターに対する守備応対に,チームとして意識すべき課題があるように感じるわけです。


 追加点を奪われた局面を思い返してみるに,守備応対が「追い掛ける」守備応対になってしまっていました。ボール・ホルダーに対するアプローチが,結果として中途半端な形になってしまったことが,追い掛ける守備応対の背後にはあったように思います。縦に速い攻撃を効果的に潰すために,どのようなアプローチを仕掛けるべきか。ボール奪取までを意識したアプローチ,ではないとしても,しっかりと相手をスローダウンさせられるだけの鋭さ,厳しさをチームとして意識しておくべきかな,と感じるところです。


 対して,相手の戦い方に嵌め込まれたままではなく,自分たちの狙う戦い方へと引き戻す,そのきっかけはどこかにあったのか,ということを考えてみるに,この試合はそれほど悪くはなかったかな,と思います。ただ,不思議な印象があったのは,やはりスターターとして憲剛選手のクレジットがなかったこと,でしょうか。この試合の前に行われた,カナダとの親善試合(と言いますか,トレーニング・マッチと言いますか。)で,チームにリズムを持ち込んだように感じていましたので,クレジットがなかったことにちょっとした違和感を持ったわけです。


 「勝ち点0」という結果によって,課題はより明確に意識されているものと思います。


 重要なのは,課題を積み残しにせず,しっかりと潰すことであろう,と思います。また,アジアに用意される切符が増えたことで,予選の厳しさを実感できる試合は少なくなってきているとは言え,やはり予選は独特の難しさがあり,厳しさがあると感じています。その厳しさを体感させてもらった,という意味で,この試合には立派に意味がある,と思います。


 グループリーグでの優位性が,このアウェイ・マッチの結果によって揺らぐ,という事態には立ち至ってはいません。このアウェイ・マッチを必要以上に大きく意味付ける必要性はどこにもない,と思います。