2013的年始ごあいさつと全日本実業団のことなど。

県庁前のストレートで,総合優勝が決まる。


 なんてことにはなりませんでしたが,2位争いは熾烈でしたね。昨季までの優勝争いが,2位争いに移動してきた,と言いますか。100kmを争ってきて,最終的な勝負が県庁へと抜けるストレートで決まるわけですから,仕掛けるタイミングがこれほど重い勝負もないな,と感じます。ツール・ド・フランスのように,誰もが飛び出していくタイミングを狙い澄ましている(見方を変えれば,相手が飛び出してしまってフィニッシュ・ラインを前に潰れるのを待っている),そんな空気がTVを通じて感じられました。


 2013年,最初のエントリでございます。


 ですので,ちょっとばかりフットボールを離れまして,ごあいさつともども全日本実業団を書いていこうかな,と思います。


 まずはごあいさつを。


 ここしばらくの間,更新頻度が低下しておりまして(FB方面にシフトした,とかつぶやき方面にシフトしたということではございませんで,ひとえにビンボーひまなしが理由でございます。),低下傾向は恐らく今年も大きく変わるところはないかな,と思いますが,それでも書いておこう,と思ったことには浦和(フットボール)に限らず,全方位的に書いていこうと思っております。また,オフシーズンにはもうひとつの大きな軸であるラグビー方面であったりを大事に書いていこう,とも思っております。はじめてお越しの方には,更新頻度は低めでも,ひとつのエントリが長め,という傾向は相変わらずですので,お時間のあるときにでもお越しいただけると,と思います。ごひいきいただけている方には,引き続きのごひいきをお願いしたいと思います。


 さて。全日本実業団でございます。


 今季,勝負権を持っているチームは複数ある,と目されていました。ここ数季の優勝争いを見れば,群雄割拠の状態は今季にあっても継続されるだろう,と見られていたわけです。そんな見方を個人的にもしていたのですが,実際には優勝争いが県庁前のストレートにまで持ち越されることはありませんでした。それだけ,安定したパフォーマンスを表現したチームが少なかった,ということになろうかな,と思います。なかなか,全区間を通じて安定したパフォーマンスを,というのは難しいもがあって,今回優勝を飾ったコニカミノルタにしてもレース序盤は必ずしも狙い通りの滑り出しではなかったはずです。ですが,レース全体を眺めてみると,その狙い通りではなかった滑り出しをカバーできる選手がいて,その選手がエース区間である第3区でいい仕事をしてくれた。さらに,太田から桐生までの第4区で,首位を奪い,その首位を固めるようなレース運びができた。ここ数季,なかなか見ることのできなかった,全日本実業団を勝ち抜くチームらしい戦い方ができたのかな,と感じます。


 ほかのチームを見てみると,やはり今季はレース序盤で失速を経験してしまったチームが印象的です。優勝候補と見られていたチームが複数,第1区で下位に沈んでしまって,そのビハインドを跳ね返すのに時間を取られてしまった,という印象が強く残っています。加えて,そのビハインドを跳ね返すために「計算」されていただろう選手が,その計算通りのパフォーマンスを発揮できなくて,ビハインドを跳ね返すまでの時間がさらに掛かってしまう,という循環に嵌り込んだようにも感じます。


 駅伝にあっても,「個」は大事な要素です。飛び抜けた「個」をどう,チームとしてのパフォーマンスに結び付けるのか,という視点は重要な要素なのだろうな,と感じさせるものがあります。けれど,ひとり「だけ」が飛び抜けていてもダメなのかな,と思います。突出した個が築いたアドバンテージを維持するためには,あるいは削り取ったビハインドを再び広げてしまわないためには,ほかの選手の能力も必要です。当然,コンディションがしっかりと整っていることも。


 コニカミノルタの戦い方は,かつての旭化成カネボウの戦い方を思い起こさせるものがありましたが,今季優勝候補として挙げられていた各チームはすでに,今季の戦い方でどういう問題があったのか,その原因は何なのか,など,来季に向けた動き出しをしているはずです。コニカミノルタが黄金時代を築くのか,という興味もありますが,反面で群雄割拠の状態が再び戻ってきてほしい,という思いも持っていたりします。