対C大阪戦(12−30)。

守備応対面での課題はクリアできたけれど。


 攻撃面での課題は,まだ継続中と言うべきかも知れません。ビルドアップ段階から,相手守備ブロックへのチャレンジ,というタイミングでまだ,微妙に自分たちのリズムから外れてしまっているパスワークになってしまっている時間帯があるな,と感じます。


 相変わらず,遅筆堂傾向が修正できていないC大阪戦であります。ありますので,短めに思うところを書きとめておこう,と思います。


 さて。コンディションの厳しさが,戦術イメージに微妙な影を落としているのかな,と感じますし,ディテールな要素になるのですが,パスワークにその影が見て取れるようにも感じます。


 ここ数節を思い返してみると,意図を明確に感じるパス,というよりも,相手のプレッシャーを真正面から受けてしまっているために,意図がいささか曖昧なパスになってしまっている(そのために,ボール・コントロールを自分たちから手放してしまっている),そんな局面が多くなってしまったように感じます。ビルドアップ段階で相手のプレッシャーを受けている,という部分も影響しているはずですが,自分たちのリズムでボールを動かせている,という印象が薄くなってしまっていたように思います。


 しかし今節は,後方からのビルドアップに安定性があったな,と感じます。負傷交代によって(恐らく,予想外のタイミングでしょうが)ピッチに立った暢久選手です。ともすればチーム全体がバランスを失いかねないタイミングでの交代だったにもかかわらず,(標準装備的なアンフォースト・エラーは別として)安定したパフォーマンスを見せてくれた。このことが,結構大きな意味を持っているのかな,と思うわけです。


 コンディションが厳しくなってくると,その影響はインテリジェンスにも影響を及ぼすし,技術的な部分にも影響を及ぼしていく。シーズン終盤になって,チーム全体のコンディションが下がってきている,という印象は,恐らくスターターを固定化している,その裏返しだろう,と思います。戦術的な約束事が理解できているとしても,その約束事を実際に表現する,その裏付けが小さくなってしまっている,と言いますか。戦術的なイメージが,シーズン序盤に表現できていたものから,むしろ昨季の(ネガティブな意味での)ポジション・フットボールへと近付いていってしまったような印象を受けたのも,恐らくは機動性を支える要素が小さくなっているからかな,と思うわけです。


 であれば,チームを支える「バックアッパー」がもっと存在感を示す,そんな状態になってほしい,と思います。現状,指揮官の評価としては,計算できるバックアッパーは外野が想像するよりもかなり少数なのかも知れません。その評価を変えるような存在感をバックアッパーには示してほしいと思いますし,コンディションで厳しくなってきているスターターを「突き上げて」ほしい,と思っています。シーズン最終盤,「総力戦」で勝ち点3を奪いに行く,そんな姿勢をとり続けるためには暢久選手に続く,存在感を示すバックアッパーの存在が重要な鍵,と思っています。