(部分的に)交流戦の概略など。

個人的には,相変わらず「まだまだ足りない」と思っておりますが。


 今季までの状態を考えれば,「確かな一歩」だな,と思います。


 日本選手権の話を見事に積み残しておりますが(まいどの遅筆堂,であります。申し訳ない。),今回は楕円球の話,大学ラグビーの話を,こちらの記事をもとに書いていこう,と思います。


 対抗戦Aと,リーグ戦1部との交流戦を実施します,という話はすでに出ていたものの,いつからいつまで実施されるのか,という部分がなかなか聞こえてきませんでした。考えてみれば,リーグ戦をやりたい,という思いだけではリーグ戦を新たに立ち上げることはできません。たとえば,どの競技場(グラウンド)を使うのか,有料試合として位置付けるのか,それとも無料試合とするのか,などさまざまな課題が思い浮かびます。そもそも,どの競技場,という前に使いたいと考えている競技場が使えるのかどうか,ということもあり得ます。この時期,Jリーグが動いていますから,ピッチに大きな負担をかけるラグビーフットボールがなかなか割り込んでいけない,という事情もあるでしょうし,それではJリーグの「規格外会場」で適切な競技場(スケジュールが空いている競技場)があるか,などなど,リーグ戦を立ち上げるにあたって,あらゆる要素での調整が必要だったのだろう,と思います。


 であれば,(ほぼ,なのか,100%かはまだ分かりませんが)条件が整った,ということでありましょう。この交流戦の概略について,共同さんが配信した記事がアップされている,というわけなのです。


 この交流戦,「関東大学春季大会」という名称だそうです。編成については既報通り,対抗戦Aとリーグ戦1部を戦うチームを前年度成績によって上位4チームと下位4チームに分け,総当たり制(2回戦総当たり制,と言いたいところですが,恐らくは1回戦総当たりでしょうね。)のりーぐせんをたたかう,ということのようです。で,開幕節は4月28日(慶應義塾拓殖大のカードだとか。)で,最終節は7月1日,勝ち点制で順位を決定するとともに,このリーグ戦におけるベスト・フィフティーンも決定する,とのことです。


 さてさて。公式戦が不足している,との懸念,などと共同さんは書いておりますが,どう見ても懸念などではなかっただろうに,と思っています。1シーズンあたり,どれだけの真剣勝負を大学勢はできているのか,となると,あまりにリーグ戦の規模が小さい,というのは異論を差し挟む余地なし,であるように思うのです。その規模が,ちょっと広がるわけです。でも,まだまだ「最も強化していくべき年代」の競技環境,試合環境としては物足りないところを感じます。7月の段階までリーグ戦を,とは言いにくいところがありますが,いわゆる欧州的なリーグ戦,9月に開幕節を迎え,5月に最終節がセットされるような長期のリーグ戦,そして実戦を通じて自分たちのラグビーをブラッシュ・アップ,あるいは微調整しながら戦っていく,というように,リーグ戦を中心とする循環が機能できるような,そんな環境を最終的には目指してほしいと相変わらず思っています。そんな理想からすれば,まだまだだな,とは思うけれど,でも,何も変わらないよりは圧倒的にいいこと,です。


 大学ラグビーに関わっているひとたちが,「変える」という意思を現実のものとした。そのことは大きな一歩だし,確かな一歩だと思います。そして,この一歩を大事にしてほしい,と思います。