ラグビー高校選抜に女子セブンズ。

2016に向けた鍵のひとつ,という感じでしょうか。


 今回は,JRFUからのリリースをもとに,女子セブンズの話をちょっと短めに。


 もともと,全国高校選抜は地区予選を勝ち抜いたチームにチャレンジ枠と実行委員会推薦枠,そして開催県枠を合わせ,32チームで戦われるカップ戦であります。今季は,開催県枠で浦和が再びセンバツに出場,という話もあるのでありますが,今回はこのカップ戦に新たに加わった,女子7人制に注目してみよう,というわけなのです。


 さて,このリリースを読んでいくと。


 まだまだ裾野が広い,とは(どんなに好意的に眺めてみても)言うことができない,そんな競技環境だな,と感じざるを得ません。まだまだ広いとは言えない裾野を広げ,セブンズという競技の普及をしながら強化のきっかけをつかみ,最終的には世界の舞台で戦えるチームを組み上げていくための強化へとつなげていく,という過程を同時並行的に,しかもある程度のスピード感をもって進めていかなくてはならない,そんな競技環境だな,と思うわけです。


 そう考えると,このトーナメントは小さなステップかも知れないけれど,大きな鍵になるかも知れないステップだな,と思うのです。


 であるならば,このセンバツでのセブンズを「知ってもらう」ことに全力を傾けてほしい,と思います。そして,セブンズをやってみたい,と思ってくれるひとを少しでも増やしていく,そのきっかけにしてもらいたい,とも思っています。どうしても,ラグビーフットボールには“フィジカル・コンタクト”から導かれる(ということは,「危険」であるとか,いささかネガティブな)イメージがあって,なかなか裾野を広げていくことができない,という側面があるようですが,実際には玄関口としてタグ・ラグビーなどが用意されていて,決して女子にとって敷居の高い競技,というわけではありません。そしてセブンズはフィジカル・コンタクトという側面よりも,高い機動力であったりパスセンス,ひとりひとりの戦術的なセンスという部分が問われていくようにも思います。


 女子サッカーが世界の頂点に立ったように,女子セブンズも世界の舞台で存在感を示せる,かも知れません。そして,その基礎構造となるのが,今季からはじまるセンバツとなってくれることを期待したい,と思います。