逆方向で対抗戦最終節のことなど。

最終節は同時刻開催,なんて思っていると。


 11月最終週の段階で最終節を戦うチームがある一方で,12月第1週に最終節を迎えるチームもある,というように,試合開始時刻どころの話ではなくて,日程からしてそもそも違うのであります。しかも,ライバル・チームは11月最終週のゲーム,その結果を見てから12月第1週のゲームを迎えることができるわけです。勝ってプレッシャーを掛け与えてほしいのは当然なのですが,こういう大事なゲームで「抜ける」のが気になり続けてきたチームでもあるし。


 それにしても。最も重要なゲームが最終節にセットされたものだな,と思います。


 今回は,対抗戦Aグループの戦績表(関東協会オフィシャル)をもとにしつつ,引き続き対抗戦のことを書いていこう,と思いますが,視点は強豪校,ではなくてその反対側の話であります。


 ということは,ポスト・シーズンを戦うことを強いられるのか,それともAを維持できるのか,という話です。


 この対象になっているのは,戦績表を見れば一目瞭然,青山学院に日本体育大,そして成蹊であります。ちょっとだけ好意的なバイアスをかけますと,青山学院は慶應義塾に対してかなりの戦いを挑めたようにファイナル・スコアからはうかがえますし,ちょっとだけ強豪校との距離を縮めてきているのかな,とは思うのですが,基本的には強豪校を相手にするとボール・コントロールをしっかりと奪えない,という傾向が見て取れるように感じます。相手のリズムでボールを動かされる時間帯が相当に長くて,仕掛ける守備というよりは,振り回される守備になっている可能性が高いな,と。


 そんな下位3チーム(実質的には2チームではないかな,と見ていますが。)で,1枚だけ用意されている指定席切符,ポスト・シーズンを戦うことなく来季もAで戦えるポジションを争うわけです。そして,切符の行方を決定するにあたって,大きな鍵を握っているのが,現状において勝ち点を奪えていないチームである,と。成蹊との最終節が,指定席切符への距離を限りなく縮めるのか,それとも,という意味を持っている,というわけなのです。
 勝ち点を奪えていないチームとの対戦ではありますが,ある意味で難しい側面はあるな,と思っています。ラグビーフットボールは比較的,実力差がファイナル・スコアに反映されやすい競技だと思う反面で,心理面が試合を動かすにあたって,かなり大きな部分を占めているのも確かです。戦術的な準備,相手の強みを抑え込みながら自分たちのラグビーに持ち込むためには何を意識すべきか,などが重要なのは言うまでもないとして,メンタルな部分での準備もまた,すごく重要な位置を占めているように思います。気負うことなく,焦ることなく,しっかりと戦うことで指定席切符を,と思っています。