トットナムの開幕戦延期。

暴動が最初に発生したエリア,ですしね。


 たとえばプレミアシップ以前,各スタンドに座席がすべて設置されてはいなくて,テラスが用意されているような時代であったならば,もっと早い段階でこのような決定になったかも知れませんし,延期の対象となった試合はもっと多かった,かも知れません。


 今回は,イングランドな話をこちらの記事(スポーツナビ・共同通信)をもとに,ちょっとばかり短めに。


 コミュニティ・シールドが終わり,今週末はプレミアシップが本格的に動き出すタイミング,であります。であれば,どのクラブもしっかりと陣容を整えて,と思いきや,セスク・ファブレガスバルサ移籍が内定したとかしないとか。さらには,ナスリもシティズンズへの移籍とか。どうもガンナーズは「将来の主力級」を見抜く眼力には長けている反面で,そんなフットボーラーが正真正銘の主力へと成長を遂げると,今度は引き抜きへの脆さを露呈する(恐らくは,アーセンも相当シビアに戦力を「計算」(タクティカルな意味と,フィナンシャルな意味の両面で)しているのでしょう。)ところがあるな,と思うのでありますが,今回の話は同じノース・ロンドンでも違う話であります。


 トットナム・ホットスパーであります。


 共同さんの記事によると,彼らの本拠地,ホワイト・ハート・レーン競技場も暴徒の標的になっていたようであります。入場券販売所のうちの1カ所が被害を受けて,閉鎖されたとのことです。確か,ホワイト・ハート・レーンは表通り(バス通りですね。)に平行に走る通りに面して,入場券販売所,と言いますか,チケット引き取りのための窓口が設置されていたような記憶があって,恐らく暴徒はこのあたりを狙ったのではないか,と思います。


 トットナムは一連の暴動が始まったエリアでもあり,競技場内に暴徒が紛れ込む可能性を完全に排除する,というのは難しいかも知れません。さらには,治安状態の早急な回復に集中してリソースを投入することが求められるタイミングですし,マッチデイに求められる警備体制を提供するのは難しいでしょう。プレミアシップはそれでなくともかなりスケジュールが厳しいところがありますが,今季のスパーズはディレイド・スタートを余儀なくされる(そして当然,どこかのタイミングでイングリッシュ・ウィークを設定せざるを得なくなる)わけで,ダークホース的に評価されているクラブとしてはハンディともなり得ることですが,こればかりはやむを得ない判断かな,と感じます。