鈴鹿8耐(2011・速報版)。

7月最終週に組まれる,耐久レース。


 鈴鹿8耐,であります。


 突っ込んだことは追って書いていこう,と思いますが,やはりTSR(プライベティアではありますが,パッケージを冷静に考えるならば,実質的なホンダ・ファクトリー,あるいはホンダのサテライトとして考えるべきでしょう。)は強かった,という決勝でありました。ありましたが,伊藤選手が再びポディウムに立った,しかも今季のポティウム中央に,というのはすごく大きな意味を持っているように思うのです。


 すべてを出し尽くして,という形でJSBからの「卒業」を公言していたわけではないことは,2010シーズンの戦績を見れば誰もが理解できるところです。卒業を納得しないひともかなり多かったはずです。東北を襲った,あの出来事がなければ恐らくは,実現しなかったことだと思いますが,今季JSBへの復帰を果たしたときも,まだまだ勝負権を持っているライダーであることを見せてくれたように思うのです。そして,今季の鈴鹿8耐では予選4位から見事,ポディウム中央を奪ってみせた。


 2位となったヨシムラとの差は,8時間を戦って39秒弱。ここまでの熾烈な戦いを演じたTSR,ヨシムラともに賞賛されていい,と思いますし,このタイム差だけを見ても,現代の鈴鹿8耐はスプリントを8時間継続できるだけのパッケージを整えていないと勝負権を得ることができない,そんな厳しいレースになっているのだ,ということを実感します。