セブンズフェスティバル。

秩父宮に,ラグビーが戻ってくるな,と。


 考えてみれば,ラグビー・シーズンではない時期です。ただ,代表スケジュールなどがあるとラグビーが行われる時期であるのも確かです。しかし,今季はいつもと違う。でも,違うからこそできることもあって,このトーナメントもそう見ていいと思うのです。


 今回はフットボールでも,楕円球方面な話をスポーツナビのニュース記事をもとに書いていこう,と思います。


 さて。7人制ラグビーであります。


 2016年に開催されるオリンピックから正式種目となる競技でありますが,なかなか一般的になっていない競技であります。でありますが,なかなか興味深い競技でもあります。


 フィールド・プレイヤーが7人へと大幅に減るわけですから,フィールドのサイズも小さくなるのかな,と思われがちでありますが,実際にはそんなことはありません。大幅に少なくなるのは試合時間だけ,でありますから,プレイヤーに求められる資質もちょっと違ってきます。まずは,当然ながら「走れない」と厳しいですね。15人のフィールドに7人しかいないわけですから,カバーすべきエリアが広くなるわけです。攻撃,守備両面において「走れない」と厳しいのです。そして,パス・センスも必要であります。ボールをどのようにして動かすか,というイメージと,ランニングのイメージがしっかりと重なってくれないとなかなか攻撃が思うように機能しないし,守備応対にしても相手に引っ張られる時間帯が多くなっていくはずです。そして,1対1の局面もありますから,単に走力だけあればいいわけではなくて,「強さ」も必要になってくる。BKに求められる要素がより強く求められるのは当然としても,FW的な資質も必要になってくる。


 なかなか,奥深い競技でありまして,7人制のコーチング・スタッフに村田さん,そして岩渕さんがクレジットされているという部分から見ても,どんな要素が求められているのか,うっすらとでもイメージできるかな,と思います。で,セブンズフェスティバルでありますが。


 端的に書けば,今季は慈善試合として位置付けられるとのことです。


 参加チームは,7人制の日本代表に,サンゴリアスワイルドナイツなどのトップリーグを戦うチーム,関西協会に九州協会の推薦チームに女子チームを合わせて15チームとのことです。そして,この中には「釜石シーウェイブスRFC」も関東協会の推薦チームとしてクレジットされています。状況を思えば,ラグビーフットボールどころではない環境でしょうし,実際,シーウェイブスのメンバーがボランティア活動に参加しているところがメディアを通じて報じられているのを目にしてもいます。ただ,そんな彼らが「新鮮勝負」を挑める,というのは「何か」を伝えることになってくれるだろう,と思うのも確かです。カズ選手が長居で「何か」を表現したように,釜石のメンバーが秩父宮から「何か」を強くメッセージとして表現してくれるといいな,と思います。