A4かと思ったA3コンセプト。

シャレ抜きに,勘違いしました。


 A4はDでありますが,A3はプレミアムCに位置付けられるはずです。しかしながら。オフィシャル・フォトを眺めてみるとプレミアムCが持っている雰囲気,と言うよりはDではないのかな,と。ライバル・メーカの話で恐縮ですが,BMWの新たな5シリーズのディメンションはほぼ,かつての7シリーズ並みだと聞きますから,ボディサイズは間違いなく拡大しているのだな,と再認識します。



 今回もフットボールの話からは離れまして,webCGさんのニュース記事をもとに,アウディのコンセプトについて書いていこう,と思います。


 アウディジュネーブショーに持ち込んだコンセプト,でありますが,市販化を意識したコンセプトであることはかなり明確で,この記事をまとめた曽宮さんも指摘していますが,次期型A3はハッチバック・ボディだけでなく,ノッチバック・ボディも設定するというメッセージを打ち出してきた,と理解すべきだろう,と思います。


 さて。いつもの通りデザイン面から書いていきますに。


 アウディらしさを構成するデザイン・キューがこのコンセプトでもしっかり表現されているな,と感じます。ライト・ハウジングの造形はA8あたりとの共通性を感じさせるし,シングルフレーム・グリルのデザインは逆にコンパクトとの共通性を意識させます。個人的な印象で書けば,シングルフレーム・グリル採用以降のアウディ・デザインは「存在感」という要素を強く意識し過ぎているような印象があって,ちょっと苦手な部類に入っていました。フォルムそのもので勝負する,と言うよりもひとつひとつのディテール,その存在感の集積で勝負する,という感じが,どうも馴染めなかった。しかし,です。このコンセプトのサイドビューはフォルムで勝負,というかつてのアウディらしさが戻ってきているような印象を持ちます。フェンダー・フレアの雰囲気は初代TTが持っている雰囲気に近いものを感じますし,このコンセプト,このまま市販化される可能性は相当に高いかな,と思います。


 搭載されるエンジンは,2.5リッターのターボ・チャージドだそうで,恐らくは最上級モデル(たとえば“S3”だったり,“RS3”などというネーミングが想定されるモデルです。)に設定されることになるパッケージでありましょう。コンセプトらしさを感じさせるパッケージ,であります。
 再び個人的なことを書くと,ここまで高性能なパッケージではなくて,「ちょっとだけ」高性能なパッケージだと,すごく魅力的だな,と思います。たとえば,TSIのようにツイン・チャージの小排気量エンジン,あるいはクリーン・ディーゼルなターボ・エンジンを搭載したモデルが設定されるとなれば,かなり真剣に検討を始める,ような気がします。