清宮さん、ジュビロへ。

ジュビロの監督に,清宮さん!?と思われましょうが。


 フットボール方面はすでにトレーニング・キャンプに入っていますし,シーズン開幕に向けてチーム・ビルディングの真っ最中,でありまして。そんなタイミングに監督就任などという話は(よほどの突発事態でもない限りは)あり得ないこと,であります。要は,アソシエーションなフットボールではなくて,ラグビーフットボールジュビロであります。ヤマハフットボールから見ればトップ・パートナーであって,ラグビーですとラグビー部を持っている会社そのもの)という関係性によって,同じチーム名を使っているわけであります。今回は楕円球な話を,こちらのリリース(ヤマハ発動機ジュビロ・オフィシャル)をもとに,ちょっと書いていこう,と思います。


 清宮さん,というコーチを形容する言葉は,個人的には「ストーリー」かな,と思います。


 まずは,ストーリーを書く能力に長けているな,と思います。相手に対する的確なスカウティングを基盤に,緻密なゲーム・プランを描き出す能力,であります。そして,チームにそのゲーム・プランを落とし込む能力にも長けているのだろう,と思うのです。スカウティングをそのままチームに落とし込むのではなくて,チーム戦術を100%機能できる形で落とし込める。そして,チームが,しっかりとひとつのイメージを描けるような落とし込み方をしていくに違いない,と。ラグビー日本選手権において,早稲田がヴェルブリッツを破るというグレート・アップセットを演じたときも,サンゴリアスがリーグ制覇を達成したときも,同じことを感じたわけです。


 そんな清宮さんの得意技,確かにジュビロに必要でしょう。


 今季の低迷はある意味,活動規模の縮小を決断した時点である程度,織り込んでいたかも知れません。であるとしても,入れ替え戦にまで追い込まれる,というのは想定を超えていただろう,と思いますし,ここから反転攻勢をかけるには,ジュビロが持っている潜在能力を,どれだけ実際のパフォーマンスへと変換できるか,が求められているかな,と思うのです。
 いささか気の早い話ではありますが,来季に向けてどのようなチーム・ビルディングを清宮さんがしてくるか,というのも興味深いところですし,実際にゲームをどのように戦ってくるか,ということもいまから楽しみであります。