(ほぼ)組み合わせ決定(10〜11(第47回)全国大学選手権)。

正確には,未確定枠が2つ残っています。


 筑波大学北海道大学で戦われる試合,その勝者が入る関東第5代表の枠と,京都産業大学朝日大学で争う,関西第5代表の枠であります。この2試合が終わると,1回戦の対戦カードが100%確定することになります。ということで,今回もラグビーフットボールな話を,第47回全国大学選手権 組合せ・試合会場決定についてのニュースリリース(JRFUオフィシャル)をもとに書いていこう,と思います。


 このカップタイ・ドローを見ると,少なくとも2010〜11シーズンに置いては関西大学リーグの勢力図に大きな変化が加わったことをあらためて実感します。強豪校として,大学選手権でのプレゼンスを維持してきた立命館大学,そして同志社大学というクレジットが見つけられない,ということです。大学選手権にその姿を見つけられない大学があれば,当然選手権へと戻ってきた大学もあって,1回戦で早稲田と対戦することになる大阪体育大学は3年ぶり,慶應義塾と対戦する近畿大学は8年ぶりに出場権を獲得しています。


 さて。トーナメント・ドローだけをもとにして,ちょっと想像をしてみますに。


 1月2日の準決勝が第1試合となるグループ(右側のトーナメント・ドローであります。)を見ると,強豪校が集中しています。昨季選手権覇者である東海大学に,ランナーアップとなっている天理大学。しっかりと勝ち上がっていくと,12月26日に組まれているQFの段階で,直接対決が実現してしまうことになります。また,対抗戦で復活を強く感じさせた慶應義塾,トップ3の後塵を拝した形になるとしても決して侮れないパフォーマンスを持つ帝京も同じグループに入っています。アウトサイドから見る限り,確かに厳しいグループだろうと感じるところです。
 では,準決勝が第2試合となるグループ(トーナメント・ドローで見ると,左側ですね。)を考えますと,個人的には早稲田「も」注目でありますが,関西勢「に」注目していきたいな,と思っています。高校ラグビーでは明確に「西高東低」な傾向がフィックスされてしまっているのに,大学ラグビーに視点を変えると「東高西低」に切り替わってしまう。かつては関東勢と互角,それ以上の存在感を持っていた関西勢が,いささか温和しい。関東勢に対して反撃の狼煙を上げるのはどの大学か,と考えるわけです。であれば,早稲田との初戦を迎える大阪体育大学にも,九州1位である福岡大学と1回戦を戦う関西学院大学にも,関西勢として存在感を示してほしい,と期待しています。
 もちろん,もうひとつ注目しているのは明治の動向であります。最終節,自分たちのラグビーではなくて,早稲田が動かすゲームに乗っかる形に陥ってしまった。吉田監督にしてみれば,再び早稲田との対戦を実現すること,そして選手権では明治のラグビーに早稲田を引きずり込むことを強く意識しているでしょうから,そんな姿を見てみたいな,と思うところです。当然,そのためには初戦である中央大学とのゲーム,続くQFでしっかりと勝ち上がっていくことが求められることになります。


 さてさて。今季はどのチームが1月9日,国立霞ヶ丘のフィールドへと勝ち上がってくるか。国立霞ヶ丘への切符はそのまま,日本選手権への切符をも意味することにもなります。ちょっとばかり短期なカップ戦でありますが,楽しみにしたいと思います。