Wayne to leave.

ワールドカップでの不振も,伏線と言えば伏線でありましょうが。


 オールド・トラフォードから主力選手が去る,というときに考えるのは,やはりサー・アレックスとの関係悪化でありましょう。デイビッドのときもそうでしたし,クリスティアーノのときも,ちょっとそんな雰囲気があったような,なかったような。
 で,今回のことを考えると,似たような「きっかけ」があるのではないかな,と。


 さて。今回はウェイン・ルーニーにまつわる話を書いていこう,と思います。


 ESPNサッカーネットのニュース記事(英語)を読む限り,サー・アレックスはウェイン・ルーニーが契約延長を拒否,早ければ1月の移籍ウィンドウに,ということを明らかにした,とのこと。この動きを受けて,複数のクラブがルーニーに対して興味を示しているようであります。この記事では,バルサレアル・マドリープレミアシップ勢ですとチェルシートットナムが挙げられていて,それぞれコメントを取っています。
 で,オールド・トラフォードの主力選手が移籍先として選んできたサンチャゴ・ベルナベウなクラブはどう見ているのだろう,と読み進めてみると,指揮官であるジョゼは慎重なコメントを残しているな,という感じです。
 思えば,スタンフォード・ブリッジダッグアウトにいたとき,サー・アレックスに対しては敬意を払っているような印象がありました。サー・アレックスと同じく,派手に場外戦を繰り広げていたのは,アシュバートン・グローブなクラブの指揮官を務めている,アルセーヌさんでありましたし。「敵の敵は」という見方もできるかも,ですが,個人的にはサー・アレックスの人心掌握術と,ジョゼのチーム・マネージメントとは近しいものがあるように感じています。ウェイン・ルーニーというフットボーラーが持っているパフォーマンスを意識していないはずもないけれど,ジョゼはサー・アレックスやユナイテッドというクラブそのもの,そしてユナイテッド・ファンへの敬意を示すコメントを残しています。1月の移籍ウィンドウに実際に,となれば,動き方は違ったものとなりましょうが,ジョゼは本当にオールド・トラフォードダッグアウトに,ということもあり得る(=サー・アレックスの後任,であります。)な,とふと思ってしまいました。


 話戻しますと。


 スポナビさんにアップされているニュース記事にもありますが,デイビッドのときと同じく,サー・アレックスとの確執がそもそもの発端,と考えていいような気がします。デイビッドのときは,ドレッシング・ルームでブーツが投げつけられる,などという話が表面化していたわけですが,今回は「足首の負傷」という言葉が鍵を握っているようです。サー・アレックスが,ルーニーを帯同させなかったのも確かならば,ルーニーモンテネグロとの代表戦を戦えたことも確かなこと。つまり,「足首の負傷」という言葉が,何らかの違った意味を持っていた,ということになってしまうわけです。
 さてさて。事態がどう動くか,はまだまだ不透明なところがありますが,少なくとも1月の移籍ウィンドウが賑やかなことになる可能性は,相当に高くなってきている,とだけは言えそうです。