勝負は鈴鹿へ(JSB1000)。

トップは奪えていないものの,安定して高ポイントを奪取。


 R1をライディングする中須賀選手は,「強さ」を明確に感じさせる戦い方をしています。対して,スタンディング2位に付ける高橋選手(ホンダ勢ではトップ)は,比較的安定感を感じさせる戦いぶりではあるのですが,ポイントを20点台に乗せているラウンドが残念ながら多くはない。また,第3戦のオートポリスでポイントを思うように上積みできなかった。


 彼らが,最終戦である鈴鹿(2レースがセットされていますので,実質的には残り2戦,と考えるべきでしょう)で,ポイント奪取に失敗する可能性は決して高くはない,と考えておくべきだろう,とは思います。しかし。第4戦のSUGOラウンドから25ポイントを3戦連続で奪取してきている,という流れは決して無視できないものになっているな,と思います。


 さて。今回はフットボールを離れまして,バイク・レーシングな話をちょっとだけ。


 全日本選手権(JSB1000クラス)はもてぎでの第6戦を終了,ケーヒン・コハラの伊藤真一選手が3連勝を飾って(ホンダ・オフィシャル)います。レースの流れは,ホンダさんのページに譲りますが,伊藤選手の強さ,と言いますか,安定した速さと言いますか,際立ってきているシーズン中盤から終盤だな,と感じるところです。
 2010シーズンのポイント・ランキング(MFJオフィシャル)を見てみると,流れをつかみきれなかったシーズン序盤と,シーズン中盤以降でのコントラストが明確に感じられるか,と思います。この流れを,鈴鹿での2戦に持ち込むことができれば(=鈴鹿で50ポイント,ボーナス・ポイントを含めればそれ以上を積み上げることができるならば),ともすれば,という可能性は出てくるでしょう。けれど,中須賀選手や高橋選手が大きく崩れるということはなかなか考えにくい,ということも確かです。彼らがどのようにポイントを奪ってきたかを見れば,空白となっている(ポイントを加算できなかった)ラウンドはありません。「数字的には」伊藤選手だけでなく,スタンディング9位のライダーにまで選手権への勝負権がある,とのことですが,「実質的には」恐らく,スタンディング4位に付けている秋吉選手あたりまでが,選手権への勝負権を持っている,と考えるべきかも知れません。


 それでも。個人的には,伊藤選手が最終戦で50ポイントを奪ってくれることを期待したいところです。記録,というよりも,強烈な印象を残して全日本の舞台から降りてほしい(個人的には,ここまで強さを感じさせるライダーが全日本から退いてしまうのはもったいないと「いまでも」思っていますが。),と思っているわけです。