対仙台戦(10−19)。

ギアが100%エンゲージした,というわけにはいかないと思うけれど。


 「勝ち点1」という手掛かりは,大事にしたい。しかも,チームが反発力を示す形で取り戻した「勝ち点1」であれば,なおさらに。問われるべきは,噛み合いかけているギアを,100%エンゲージさせることであって,「勝ち点1」という手掛かりから,より大きな「勝ち点3」という手掛かりへと手掛かりを増やしていくことでしょう。そのために,しっかりとしたリカバー,リフレッシュを,と思います。


 いつものように,の仙台戦であります。今回は短めに。


 さて。マクラでも書きましたが,「反発力」が見えてきたような印象です。


 ここまでの試合を振り返ってみるに,45:00までの段階で先制点を奪えない,という要素が大きく影を落としてしまっているように思います。リズムを握っているようで,実際にはセンターをしっかりと固めている相手を揺さぶりきれずに時間を空費するような形に陥ってしまう。ゲーム・クロックが45:00から再び動きだすと,積極的に攻勢を仕掛ける相手に対して後手を踏むような形に嵌り込む。先制点を奪取されると,反発力がピッチに効果的に伝わらず,相手のつくったリズムから逃れきれずにフル・タイムを迎えることになってしまう。


 今節も,この図式で説明できる部分は確かにあるとは思うのです。思うけれど,それだけではない。
 相手に傾いた流れを引き戻すだけの反発力を,ピッチに表現することができたと思うし,引き戻すだけではなくて自分たちの方向に引き寄せる,という意思を感じさせてくれた,と思います。


 先制点を奪取する,という方向からネガティブな流れを断ち切れるならば,それは最も理想的な話だと思うけれど,求められていたのは,手掛かりをつかめずにリーグ戦を戦っていた状態から「手掛かり」を再びつかむこと,でありましょう。狙うフットボールへの確信,というには足りないかも知れないけれど,何らかの手応えを,「勝ち点」という手掛かりで得ること,でありましょう。相手に傾いたリズムを,取り戻すためのパワーを掛けられる状態を取り戻し,最低限の手掛かりを得た。厳しい,という言葉だけでは足りない,と思うほど厳しい条件でのゲームでつかんだこの手掛かりを,大事にしてほしいと思います。