オシャレだけでなく(A7スポーツバック)。
セダンでクーペで,さらにはワゴンで。
セダンの佇まいというのは得難いものがあるけれど,実用性を重視するとハッチバック・ボディもいいな,と思うわけです。さりとて,商用車並みの積載能力までを必要としているわけではないので,スタイリングにも意識を払ったデザインでもいいな,と。となると,ちょっとワゴンよりは積載能力が落ちるけれど,正統派なセダンよりは実用性が高くて,さらにはセダンの落ち着きをどこかに感じさせる。
悪くない,と思うけれど,どこかで見たような。
今回はフットボールの話ではなくて,webCGさんのニュース記事をもとに,アウディの新型車種,“A7スポーツバック”のことを短めに書いていこう,と思います。
まずは,いつものようにデザイン面から書いていこう,と思いますが,なかなか悪くないな,と思います。
ハッチバック・ボディはなかなかに実用性が高い。ただ,リア・セクションをバッサリととやってしまうと伸びやかさを表現するのが難しくなって,スポーティかも知れないけれど・・・,になってしまう。そこで,実用性という部分をちょっとだけ削ることにはなるけれど,セダン・ボディのようなリア・セクションにまとめていく。恐らく,正統派なセダンと比較するとリア・ウィンドウの傾斜は緩いのだろう,と思いますが,その緩さでのびやかさとエレガンスを表現する,と。
さらには,ちょっと最近のアウディには感じにくかった「硬質」さ,と言いますか,緻密な印象が戻ってきているようにも感じる。なかなかではないかな,と思うのです。
ただし。エンジニアリング的には,ちょっともったいない感じもします。
もうちょっと,小排気量エンジンで冒険してもよかったのでは?と思うのです。
いわゆる「高級車」というのは技術的な部分で実験ができる,と言いますが,反面でなかなかに保守的な要素を持ち合わせています。想定される顧客が持つイメージ,そのイメージから大きく離れるわけにはいかない,という縛りがあるわけです。思うに,排気量についても結構しっかりとしたイメージは構築されているのではないかな,と思うのです。
しかし。社会的な背景を思えば,「小排気量な高級車」もあり得べきものだと思いますし,そんな提案があってもよかったかな,と思うのです。
メルセデスやフォルクスワーゲン,あるいはシトロエンのように,比較的大型なボディを小排気量で引っ張る,という形が提案されると,もっと魅力的に映るかな,と思ったりするわけです。