BMWミニ、WRC参戦へ(か)。

引く手あまたでありますな。プロドライブ社も。


 トヨタがWRC復帰を画策していて,復帰時のパートナーとしてプロドライブ社が挙がっている,などという話があって,その話をもとにしながらこんなエントリを書いてもいるわけですが,今回はBMWであります。と言っても,ミュンヘンの本体がWRC参戦というわけではなくて,UKに本拠を置いているミニ・ディビジョンがWRC参戦を計画している,とのことであります。


 今回は,フットボールを離れまして,こちらのニュース記事(RALLYPLUS.NET)をもとに,書いていこうと思います。


 ごく簡単にまとめると,BMWミニは,カントリーマンをベースとするWRCマシンをプロドライブと製作,WRCへと持ち込む予定である,とのことであります。


 現段階においては,正式なリリースが出ていない段階でありまして,UKなオートスポーツさんが報じているところでは,という留保がつく話なのですが,可能性がゼロ,と言い切るのはもったいない話かな,と思います。
 現段階でのWRCは2000ccのターボチャージド,でありますが,排気量規制が1600ccへと変更されることになっていますから,BMWミニ(最上位モデルであるクーパーS)が搭載しているエンジンをベースにしてWRC参戦が可能,ということになるわけです。
 さらに言うならば,絶妙のタイミングで追加モデルが設定されることになった,とも言えるわけです。フルタイム4WDモデル,でもあるカントリーマンであります。オリジナルから考えるならば,全長がかなり長くなっているというネガティブがあるようにも映りますが,ホイールベースを長くセットできるわけですから,安定性には寄与できることになる。さらに,大きな空力ディバイスに頼らずとも,最低限のディバイス装着だけでもルーフの長さによって空気の流れを整えられる,という側面でのメリットが生まれてくる可能性もあるな,と。


 BMW,という方向からWRCを考えると,それほど印象が強いものではありません。
 戦闘力を持った4WDがなかった,という事情もあってでしょう,E30型のM3をコルシカなどでのターマック・イベントに持ち込んでいた,という記憶はありますが,さすがにグラベルは持ち込まれているという記憶がありません。
 むしろ,オースチン時代にさかのぼって,ではありますが,ミニの方がラリーというイメージは強いような気がします。もちろん,リアルタイムで知っているような立場ではありませんが,当時はファクトリー体制でクーパーを持ち込んでいたようでありますし,当時と同じような形でミニのスポーツ・イメージを高めよう,ということであれば,決して「煙だけ」というわけにはいかないのかな,と思いますし,個人的には火種があってほしい,と思う話でもあります。