赤星選手、ラトビアリーグへ。

ポテンシャルを引き出してやれなかったのかも知れない。


 ファースト・チームが表現していた,そして表現しようとしていたフットボールと,どこかでズレを見せてしまっていたのかも知れない。ローンという形で,フットボーラーとしてのパフォーマンスを錆び付かせないように,という配慮をしながら,呼び戻したあとは再び,実戦感覚を錆び付かせてしまうような形になってしまったわけだし。


 そんな思いを持っていただけに,引っ掛かるような思いをどこかに持ち続けていました。


 まだスポーツ・メディア各紙が報じている段階であるにせよ,日刊スポーツのニュース記事を読む限りでは,ほぼ移籍関連の手続は最終段階にあるようです。また,今季の所属クラブが決まらないでいた理由,というのが見えてきた,というのも副次効果であります。ちょっと,今回はそんな記事をもとに。


 モンテディオとのローン契約が終了して,浦和とは契約満了,という形になった。そこで,JFAの移籍リストに登載されることになったわけですが,そこからの時間は結構経過していたような気がします。その間,赤星選手は欧州移籍を模索した,ということのようです。ポーランドのクラブへの移籍をしていたようなのですが,経営状態の悪化に伴って契約関係が解除され,そのためにツエーゲンへ,ということだったようです。そのために,ツエーゲンへの加入時期が中途半端な時期として映ったわけです。


 さて。今回移籍先として報じられている,ラトビアメタルルグ、というクラブでありますが。


 ラトビア・フットボール協会のサイトをチェックしてみると,ラトビアでの最上位リーグである“LMT Higher League”(要は,プレミアリーグのような感じでしょうか。)を戦うクラブで,2010シーズン(ということは,どうやら日本と同じく春秋制を敷いているようです。)は3位に付けているクラブ,であります。ウィキペディア(英語)を見てみると,クラブ設立は1997年と若いクラブでありますが,優勝回数は2回,準優勝回数6回を数えるクラブであるようで,小国のフットボール・クラブであるとは言いながら,ラトビア国内では強豪として考えていいクラブのようです。


 ともすれば,結構な迂回路のように映るかも知れません。知れませんが,個人的には楽しみだな,と思います。ラトビア・リーグでどれだけ存在感を示していけるか,という部分にも興味を持ちますし,予備戦段階とは言いながら,欧州カップ戦を戦うチャンスもあるわけです。そこで存在感を示せるならば,迂回路が大きな意味を持ってくれる,かも知れません。こういうキャリアの切り開き方もあるんだ,ということを示してくれれば,と思います。