新たなダブルデッカー。

やはり,ルートマスターの印象が強いですからね。


 私が使っていたのも,ルートマスターでした。ちょうど,ルートマスターが現役を退きはじめる時期と重なっていたはずですが,近所を走る路線では(平日に限定して,でありましたが)ルートマスターが動いていたのです。あの独特のデザインは,確かにロンドンの街並みに合っているな,と思っていました。
 それだけに,スクエアなデザインのダブルデッカーへと移行したときは,(確かに,快適性で言うならばルートマスターは比較の対象にもならないのだけれど)ちょっとキュートさが足りないな,などと勝手なことを思ってしまったのでした。


 とは言いながら。


 やはり,ルートマスターのイメージというのはロンドナーにとっても特別なものであるようです。実用性も大事だけれど,ルートマスターのイメージをどこかに残す,新たなバスを,という思いもあったのでしょう。


 今回,2012年から本格的に運行開始となる新たなダブルデッカー,その最終デザインが発表されました,というロンドン市交通局のニュース・リリース(英語)をもとに,短めで。


 いま運行されているバスと,ルートマスターの特徴をきれいに足したな,という印象です。ルートマスターは車両後部に設置されている「デッキ」が特徴的であります。その特徴を引き継いでいることが見て取れます。あと,ルートマスターのデザインを特徴付けるのは「丸み」だろう,と思うのですが,その丸みを持ったデザインになっています。
 この,2012年から投入されるダブルデッカーについて,デザインと製造を担当する会社は2010年1月に“Wrightbus”社に決定したとのこと。あと2年,でありますが,予定通りに進むかどうか。ジュビリー・ラインやウェンブリーのこともありますし,「ちょっと遅れます。」などというアナウンスがないことを,と思うところです。