遅れてきたうれしいクレジット(U−21)。

ちょっと,いままでとは違う感じを持っていました。


 端的に言ってしまえば,大学からセレクトされる選手が多く感じるのです。ゴーリーも,大学リーグを主戦場とする選手がクレジットされていたのでした。


 考えてみれば,仕方ないことかも知れないな,と最初は思っていたのも確かです。たとえばユースから昇格したであるとか,高校チームからプロフェッショナル・クラブに加入したであるとか。この段階から,スムーズにファースト・チームでのポジションを奪取できるケースはかなり少ないように思います。GKというポジションに入ることのできるフットボーラーは,当然ですが1人だけであります。さらに,「経験」がアドバンテージとして機能するポジション,という見方も成り立ちます。プロフェッショナル,という厳しい環境での実戦経験を豊富に持つ選手と,ポテンシャルという部分では高いものを持っているとしても経験,という部分でハンディを負ってしまうニューカマーと。
 となれば,ニューカマーにとっての実戦環境はかつてならばサテライトだったと思いますが,実戦から得られた課題をクリア,さらなる実戦にという循環がスムーズに行くような試合間隔ではありませんでした。現在ではサテライトは廃止されていますから,トレーニング・マッチであったり新たに組織されたリーグ戦などが実戦環境ということになるでしょう。


 そして,トレーニング・マッチという部分にまで視界は広がっている,と言うべきでしょう。大学リーグを戦う選手たちと,プロフェッショナルで戦う若手選手たち,彼らの距離感を測るには,トレーニング・マッチは確かに好適かも知れません。コーチング・スタッフの視界の広さによって,遅れてきたうれしいクレジット,ということになりました。と,かなり長いマクラを書いてきましたが,浦和からのニュース・リリースであります。
 リリースと言えば,契約関係が気になっていた,ロブソン・ポンテ選手についてのリリースもアップされていました。2005シーズンの途中から浦和に加入,その段階から浦和で戦い続けている選手であり,個人的にはどこか,“バンディエラ”という認識を持っている部分もあります。ファースト・チームが狙うフットボール,そのスタイルが変わる中でも存在感を示し続けている,という部分に,能力の高さを感じるところですし,彼の姿勢は間違いなく,若手に対して大きな刺激を与えてくれるはずだ,と思います。まずは,「ともに闘い続ける」という選択をしてくれたことについて,感謝であります。


 ・・・ロビーについてのリリースも大事でありますが,今回取り上げたのは,トゥーロン国際に向けたU−21代表メンバーに,大谷選手が新たにクレジットされた,というリリースの方であります。
 同じ浦和ユースで戦っていて,主戦場を関東1部へと変えた林選手が選ばれているわけですから,大谷選手としても,なにがしかの刺激を受けていたはずです。そして,キットのエンブレムは浦和のものではなくて,JFAのヤタガラスではありますが,同じキットに袖を通し,国際舞台で戦うチャンスを得た。
 先のエントリでも書きましたが,彼らに望むのは国際舞台で存在感を示すこと,に尽きます。そのためにも,スターターのポジションをしっかりと奪ってほしい。さらに楽しみが増えたな,と思います。