レギュラー・シーズン終了(NHL)。

フットボールな感覚だと,これでチャンプが決まるのですけど。


 さすがに,アメリカン・スポーツであります。“スタンレーカップ・プレイオフ”という名の,厳しいトーナメントの始まりであります。最大7戦で戦われる短期決戦を3回繰り返し,この短期決戦を乗り越えた先に,特徴的なフォルムを持った“スタンレーカップ”を手中に収めることができるわけです。


 さて。フットボールではなくて,アイスホッケーな話であります。


 レギュラー・シーズンが終わりまして,プレイオフ・トーナメントへの指定席が全席確定しました,という話を,2009〜10シーズンのスタンディング(ESPN)を見ながら書いていこう,と思っています。


 では,ちょっと失礼な視点からはじめますと。


 スタンディング上位には,プレイオフへの挑戦権を獲得できなかったチームがクレジットされているのに,不思議と挑戦権を奪取したチームがあります。ピンと来た方もおられましょうか。ご紹介したESPNのスタンディングは総合順位でありまして,カンファレンス単位での順位(ESPN)ではなかったのです。カンファレンス単位でのスタンディングでは一目瞭然,でありますが,カンファレンス首位から8位に入ったチームに,プレイオフへの出場権が与えられる,というわけなのです。そのために,セントルイス・ブルースやカルガリー・フレームス,そしてアナハイム・ダックスのような事態が起きるのです。要は,上位と下位の差が広がってしまったカンファレンスなのか,相対的に上位と下位との差が詰まっていた(=プレイオフの切符奪取に向けた勝負が熾烈だった)カンファレンスなのか,というアヤが作用したわけですが,フィラデルフィア・フライヤーズモントリオール・カナディアンスが,このアヤをどこまで生かし切れるか,というのがひとつの注目点かな,と思ったりします。


 続いて,上位陣に目を移してみると。


 上位と下位の差を広げたのは,ワシントン・キャピタルズであります。イースタン・カンファレンス首位であると同時に,レギュラー・シーズンを制したチームでありますが,彼らのホームでの強さは,確かに首位を奪うに相応しいものだな,と感じます。シュートアウトに持ち込まれての敗戦が6ゲームあるものの,ホームでの30勝は大きな意味を持っていたな,と。そして,ロード(アウェイ・ゲームでありますね)でもある程度,安定した成績を収めています。この点,対照的なのがウェスタン・カンファレンスを戦うバンクーバー・カナックスです。ホームでの成績はワシントンに並ぶほどの好成績なのですが,ロードでの成績が上がりきらなかったのです。そのために,サンノゼ・シャークスにカンファレンス首位を奪われると同時に,シカゴ・ブラックホークスの後塵を拝することになってしまったわけです。


 こちらでは,水曜日はカップ戦,でありますが,あちらでは水曜日からプレーオフ・トーナメント1回戦が始まります。以前の大家のときもNHLに注目してきたわけですが,こちらでもNHL,特にスタンレーカップ・プレイオフは定期的に見ていこうと思っています。