WRC/WTCCの新たなエンジン規則。

確か,現行では2000ccだったかと。


 その排気量が,400cc下がって1600ccになる,と。またまた,マニュファクチャラーを敵に回す,ことになるのではないでしょうか。FIAはWRCをどのような選手権にするつもりなのか,本当に多くのメーカに参加してもらいたい,と思っているのか。疑問符が,やはり消えるものではないような感じです。


 ホーム開幕戦,その前日であります。ありますが,今回はタイトルにも掲げましたがモータースポーツ,その規則変更の話をオートスポーツさんの記事をもとにしつつ書いていこう,と思います。


 ちょっとだけ,時計の針を巻き戻してみます。スバルがWRCから撤退,というあたりです。


 このとき,FIAは新たな車両規則を導入しようとしていました。WRカー規定に代わって,S2000プラスというクラスを最高峰に位置付けよう,というものだったのです。スバルはS2000にマシンを投入してはいませんでしたし,当然開発もしていなかった。となると,初期開発の段階から再構築,ということになります。これでは勝負権を再び確保するまでに,相当な時間が掛かってしまうし,その間もS2000の経験を持っているメイクスは開発の手を緩めるはずもない。撤退,という決断の背景には,確かに経営上の問題もあったかとは思いますが,車両規則も相当な影を落としていた,と見るのがフェアか,と思います。


 さらに今回,エンジンを1600ccの直噴(ターボ・チャージド)に限定する,と。


 S2000を主戦場としているメイクスが,必要以上に有利にならないように,という配慮でありましょうか。それとも、単なる嫌がらせか。いずれにしても,よくわからない規則変更です。オールド・ファン,といって差し支えない立場からすれば,意味不明な規則変更をしてしまえば選手権そのものが存亡の危機に立ち至る,ということを歴史は示していると思っています。「グループC(燃費フォーミュラ)」という,現代においても間違いなく通用するカテゴリを,フォーミュラ1という存在のために「犠牲」(という言葉は強いかも知れませんが,あえて。)にした過去があるのだから,選手権の魅力を失わせるような規則変更にはならないことを,と思ってしまいます。