組み合わせ決定(第47回ラグビー日本選手権)。
2009〜10シーズンは、顔触れがちょっと変わりましたね。
特に変わったのが,やはり大学勢でありましょうか。
アウトサイドなラグビー・フリークとしては,慶應義塾がいいチームに仕上がっていたので,選手権で見られるのではないか,という期待を持っていたのですが,実際にはそうは行かず。
また,早稲田も対抗戦で明治を相手に,ちょっと不安定な戦い方をしていたように思ったのですが,その印象を裏付けるかのように選手権を駆け上がることはできませんでした。
国立霞ヶ丘のフィールドへと駒を進めたのは,帝京大学に東海大学。
大学選手権を制した帝京大学,彼らのパワフルさも確かに印象的ではありますが,個人的には東海大学の闘いぶりもなかなか良かったな,などと思っています。
彼らが,どのようなパフォーマンスを初戦で示してくれるのか。
その初戦の相手も,新たな顔触れ,と言うべきでありましょう。
http://www.rugby-japan.jp/national/japan/2010/id7703.html(組み合わせについてのニュースリリース)をもとに,ラグビー日本選手権のことを書いていこう,と思います。
大学勢が初戦を戦う相手は,クラブ大会覇者に,トップチャレンジ・シリーズを首位通過したチームであります。
このリリースが書かれた段階ではトップチャレンジを首位で通過できる可能性を持ったチームはNTTコミュニケーションズ,そして豊田自動織機のことでありますが,どちらにしても大学勢にとってはなかなか厳しい相手になろうな,と思います。
トップチャレンジ勢からすれば,選手権初戦を突破すればトップリーグ,その上位をうかがおうとするチームとの対戦が可能になります。彼らとの真剣勝負によって,トップリーグとの距離を実感として感じることができるはず。その経験をもとに,2010〜11シーズンに向けたチーム・ビルディングを考えていくはずですから,大学勢に初戦を獲られるわけにはいかない,と思っているはずです。
とは言いながらも。
大学勢がどこまでトーナメントを上がれるか,というのも興味の対象であります。
カテゴリが違う,ということを強く意識し過ぎてしまえば,あるいは相手のモチベーションをあまりに真正面から受け止めすぎてしまえば,「格上」と目されるチームであっても不覚を取る,その可能性はゼロではない。
帝京のパワフルさであったり,東海の積極的な展開を,選手権でもできるだけ長く見ておきたい。
そう思うのも確かです。
続いてトップリーグ勢でありますが。
ワイルドカード・トーナメントが新設されたために,「ともすれば」の可能性が出ていたのですが,結果的に「ともすれば」が起きた,と言うべきでしょう。
レギュラー・シーズンでのポジションを維持するように出場権を奪取したスティーラーズ,ではなくて,グリーンロケッツ,であります。
彼らの持つポテンシャルを思えば,レギュラー・シーズンでの失速があまりに「予想外」なのであり,実際にはそれほどの違和感を持つものではないのですが,やはりトーナメントは別物だな,という印象を持ったりします。
トーナメントが別物,というのはトップリーグ・チャンピオンを決めるプレーオフ・トーナメントにおいても感じることで,ブレイブルーパスはサンゴリアスを抑えてファイナルへと進出していますし,ヴェルブリッツもワイルドナイツをかなりのところまで追い詰めています。
レギュラー・シーズン4位までのチームは,「勝負権」を持っているのは間違いない。
むしろ,早い段階で選手権へと入っていける,という意味でヴェルブリッツとブレイブルーパスにアドバンテージ,という見方もできなくはない。
いずれにしても,楽しみな選手権であります。