群雄割拠(88回全国高校サッカー・雑感)。
どの方向から見るか,にもよりましょうが。
アウトサイドにとっては少なくとも,面白い選手権だな,と感じます。とは言え,関東エリアに住んでいるものとして,心中穏やかならざる選手権であったのも確かです。
穏やかならず,は選手権初日から始まっています。
帝京の初戦敗退,であります。
初戦敗退という意味では,シードによって2回戦からの登場となった前橋育英が初戦敗退となったのも,少なからず衝撃的でありました。そして,埼玉県代表校である西武台も同じ2回戦で,選手権から去ることになりました。
それでも,興味深い選手権ではあるな,と。
スポーツナビさんのニュース記事をもとに,高校サッカーのことを。
国立霞ヶ丘への指定席切符を奪取できるのは,4チームだけ。その4チームが決まったわけですが,個人的には関西大学第一に注目してみたいな,と思います。
クラブ的な表現をすれば,吹田市を本拠地とするチーム。強力な下部組織を持っている,Jクラブと同じホームタウン,という見方もできるわけです。
関東エリアでは,すでに傾向がハッキリとしているように感じられますが,プロフェッショナルへのポテンシャルを持った選手たちは,高校チームというよりはプロフェッショナルの下部組織であったり,街クラブの下部組織を選択する,という流れになっています。その流れは,恐らく関西大学第一のホームタウンにあっても当てはまるでありましょう。
最近でこそ大型補強の印象が強いクラブですが,数季前までは下部組織からファースト・チームへと昇格してきた選手がチームの中核へと成長していく,という循環を見せていたわけですから,その印象は大きな要素になるだろう,と。
高円宮杯にも,高校総体にもその名前を見つけることができなかったチームですから,「伏兵」という表現は仕方ないかもしれませんが,しっかりとトーナメントを駆け上がれるパフォーマンスを発揮しているのですから,もはや伏兵という表現は必要ないでしょう。
かつてからすれば,戦術的な方向性は広がってきている,と思います。それだけに,特定のチームだけに勝負権が集中するという形ではなくなってきている,とも言えるか,と感じます。
高校総体勢が姿を消した,ということを違った側面から見れば,(突出したパフォーマンスを誇るチームがない,というネガを指摘もできましょうが)勝負権を持つチームが増えてきている,ということでもあるだろう,と思いますし,その典型が関大一高,だろうと思うわけです。
ちょっとまとめ的になりましたが,まとめはあらためて。