2009高校ラグビー埼玉県予選(決勝戦展望)。

オープン・ゲームということは,ほぼないでしょう。


 かつて,決勝戦を戦ったときも勝機はあった。ただ,僅差のビハインドをどのようにして跳ね返すのか,という部分で彼我の差をこのときは示してしまった。
 今季の戦いぶりを考えれば,そして指揮官の意図を推理するならば,状況に即応した戦いを徹底して意識しているのは間違いないこと。であれば,少なくとも「密度の濃い」ゲームになるだろう,と。


 フットボール,でも楕円球なフットボールであります。高校ラグビー,でありまして,決勝戦であります。といいますか,個人的には「あっという間に」決勝戦であります。


 かなり地味な営業をしているところではあるのですが,それでも高校ラグビー関係で検索をかけてお越しいただける方が多く,今季は(遅筆堂ぶりを発揮してしまって)エントリが上げられず,申し訳ないと思っています。
 積み残しに関しては,できるだけ早い段階で(恐らくは新館でのエントリとなるか,と思いますが)書いていくつもりでありますので,どうかご了承くださいませ。


 さて。深谷と浦和で戦われる決勝戦であります。


 ともに,かなりのレベルでバランスの取れたチームだな,という印象であります。
 それだけに,フィールドに立つすべての選手に対して,高いゲーム・インテリジェンスを要求するラグビー・スタイルであり,狙うラグビー・スタイルを的確に表現する(機能させる)ためには状況判断,その判断をベースにしたプレーという部分でサボることを許さないラグビー,ということになるかな,と。


 となると,であります。


 かつての決勝戦と同じく,緊張感あるロー・スコアではないかな,と思うわけです。
 マクラでは,ちょっと浦和目線的に考えてみましたが,深谷としても浦和の戦いを厳しくスカウティングしているのではないかな,と思いますし,立ち上がりは相当に「決勝戦」らしいものになるかな,と感じます。


 しっかりと構築された守備ブロックに,どのようにしてクラックをつくるか。逆に,相手が仕掛けてきたときに,どれだけブロックにクラックを生まないように守備応対ができるかどうか。
 自分たちの隙は可能な限り抑え込み,でも確実に相手の隙を狙うかのような,決勝戦らしい,緊張感が支配するゲーム,という感じになろうか,と。


 個人的なことを言えば,深谷に対する好意的なバイアスを外せるわけもないのですが。
 でも同時に,浦和のチーム・ビルディングに対しては,すごく興味深いものを感じてきましたし,強豪校への階段を着実に上がってきたという感覚もあります。いよいよ,県北強豪校という壁を決勝戦で打ち破る,そのタイミングかも,という思いを,ラグビー・フリークとして持っているのも確かなことだったりします。


 とまあ,何とも歯切れが悪いわけですが。


 いずれにしても。浦和,そして深谷のプライドが真正面からぶつかり合うゲームになるだろうな,ということだけは言えるかと思うのです。