アップセットとポスト・ユース。
すっかり,虚心坦懐に眺める状態でありまして。
3回戦となっても,アップセットは続くな,と。
中でも注目はやはり,2回戦でベルマーレを破り,3回戦ではモンテディオを抑え込むことに成功した,明治大学サッカー部ではないかな,と思います。
であれば,こちらの記事のように扱われるのも,不思議はないわけですが。
個人的に注目したのは,ちょっと違うトコロであります。
タイトルで,おおよその想像がついておられる方もおられましょうが。
そういうこと,であります。
85分に3点目を奪取したプレイヤーとして,クレジットされた名前。
かつて,レッズ・ユースのスコッドとしてクレジットされた名前,であります。
2009シーズン開幕を前に,ユースからは多くの昇格がありました。
とは言え2008シーズン,高円宮杯を制したチームがそのまま昇格,というわけではもちろんなく,大学リーグを新たなフィールドとした選手たちもいます。阪野選手も,ポスト・ユースに明治大学サッカー部へと進み,主戦場を関東大学サッカーリーグへと移したわけです。
その明治大学サッカー部でありますが。
天皇杯では「加速態勢」と言っていいと思うのですけど,本来の主戦場ではトップを狙うには厳しいポジション,だと思います。現実的には,2位のポジションを中央大学サッカー部と争う,という形でありましょうか。
関東大学サッカーリーグ,という主戦場で牙を研ぎ,天皇杯という舞台でそのプレゼンスを誇示する。
2009シーズンは,阪野選手にとっては「取っ掛かり」でありましょう。
同じ循環を,どれだけ繰り返すことができるか。
繰り返すことができた,その先には“プロフェッショナル”という選択肢も,現実的な射程として見えてくるのかも知れません。ポスト・ユース,という意味では,「よき前例」がすでにあります。また,そんな姿を,と期待してしまうのであります。