911 turbo.

今回の本題はフットボールではなく,屋号な話であります。


 webCGさんの記事をもとに,ポルシェ・ターボのことなどを。



 ポルシェが,911に設定したターボ・モデル。


 確かにその通り,ではあるのですが,個性を考えてみると,オリジナル911とは微妙に立ち位置が違うように思うのです。リアル・スポーツというよりも,ツアラー方向に軸足を置いたスポーツ・モデル,と考えるべきではないか,と思うのです。964時代から設定されるようになった4WDは,ポルシェに全天候性と同時に,スタビリティという側面でポルシェにメリットをもたらしたように思いますが,そのメリットを最も享受しうるのが,“ターボ”だろう,と思うわけです。


 とは言え,911ターボを全天候型ツアラーと言い切るには,ラゲッジが狭いなど,ウィーク・ポイントとして指摘すべき部分もないではありません。ですが,コクピット後方に誰かを招き入れるひとがどれだけおられるか,と。ポルシェのリア・シートに招き入れられて,10分以上を過ごせるか,と聞かれれば,私としては自信がない,という答え以外を用意できない,のであります。実際には,+2スペースはラゲッジ・スペースとして位置付けてもいいように思うのです。もちろん,このようなクルマをガレージに,という御仁は,となりのスペースにすこぶるフォーマルなクルマを置いている方が多数派かな,と思っていますので,それほど実用性に対する心配をする必要性はないのかも知れません。


 ・・・個人的なことを最後に言うならば。


 ターボ・モデルを手に入れるならば,964時代のモデルが気になりますね。3.3リッターから3.6リッターへと排気量が引き上げられたあとのモデル,であります。


 同時に思うのは,(ターボを取り上げておきながら,自然吸気の話をするわけですが。)カレラ4もいいな,と。スタビリティ重視のセッティングが,ポルシェを長く見てきた方からは不評だったように聞いていますが,どんな状況の路面(ドロドロのダートは当然,守備範囲外でしょうけど)でも安心してポルシェを操れる,というのが結構な魅力に映るのです。いまとなってはクラシカルな雰囲気を漂わせる964,その4輪駆動は個人的な「最良のポルシェ」,そのひとつであります。