(ほぼ)市販型らしいCR−Z。

ある意味では,止まっていた時計が動きだしたと言える。


 けれど,ライトウェイトの新たな血統,であるとも言える。


 時代的な要請に応えながら,同時に「操る楽しさ」を追う。必ず,形になってこなければならないクルマが,いよいよ量産を前提としたコンセプトとして出てきた。楽しみなコンセプトであります。



 今回は,フットボールを離れまして,webCGさんのニュース記事をもとにしながら,屋号な話を。


 CR−Z,個人的には注目をしておりまして,こんなエントリを書いたこともあるのですが,いよいよ量産を前提とするコンセプトへと発展した,とのことです。
 いわゆるコンセプト段階であったときは,なかなかに攻撃的なフロント・セクションでありました。LEDヘッドライトを採用したと思われるライト・ハウジングに,レーシング・マシン,特にフォーミュラ1であったりLMP1マシンなどに採用されているデザイン・キューを持ち込んだようなバンパー形状など,さすがに市販化を前提とすると修正がかかるだろう,とアウトサイドでも感じるようなデザインでありました。


 そのデザイン,コンセプトのイメージを取り込みながら現実的な路線へと変更を受けたようです。


 オフィシャル・フォトから感じられる限りにおいて,ではありますが,ライト・ハウジングが大型化しているようですし,ポジション・ランプをハウジング下部に直線的に配置しています。また,ライト・ハウジング下部に位置するエア・インテーク,その切り方も変更されています。オリジナル(と言いますか,前回のコンセプト)では独立したエア・インテークと言うよりは,大きく切り欠いたようなデザインを採用,その下端にクロス・バーを設えることでレーシング・マシンのようなデザイン・フィニッシュへと持っていったように見えますが,今回のコンセプトは独立したエア・インテークとしてリデザインしています。その代わり,オリジナルをイメージさせるようなカナードを取り付けることで,デザイン的な継続性を表現している,と。


 そして,ポルシェのようにLEDデイライトをインテークに取り付けている。


 オリジナルの持つ,攻撃的なデザインを巧みに残しながら,生産型へと近付いたな,という感じです。そう思うと,インテリア・デザインは結構,大人しいような感じにも映ります。ただ,イメージ・カラーであるブルーが積極的に取り入れられているところは,さすがにコンセプトだと思うところではあります。


 パワー・ユニットに関しては,以前に推理した通りのようですが,うれしい方向で期待を裏切ってくれたのはマニュアル・ギアボックスであります。
 このコンセプトに関しては,6MTギアボックスがセットされている,とのことなのです。量産型になると,ロボタイズド・ギアボックスになるという可能性もありそうですが,ハイブリッド・システムという新たな機構に,マニュアル・ギアボックスという,ともすれば「古典的」にも映る機構が組み合わされる,というのは面白いと個人的には思うところです。


 さて。となると,今度は生産開始のリリースが楽しみであります。