spec C。

WRC,特にトップ・カテゴリからは降りています。


 将来的にも,トップ・カテゴリに戻るという選択は難しいところでしょう。ベース・マシンがS2000に変更される,というのが既定路線であり,スバルはこの車両規定に合致するタマを持ち合わせていないのです。
 ではありますが,スバルとラリー・フィールドは切っても切れない関係であります。特に,グループNに参戦するプライベティアにとって,戦闘力の高いマシンを供給してくれるメイクス,という意識は強いでしょう。その期待に違わぬマシン,だと期待しております。



 ・・・何やら,締めに入ったようなマクラになりましたが,今回はフットボールを離れまして,webCGさんのニュース記事をもとに,インプレッサに追加されたモデルのことなどを短めに。


 今回追加されたのは,“spec C”であります。普段使いに,となると,ちょっとばかり硬派なモデルかも知れません。つまり,ベース・モデルからの変更はパフォーマンス・アップを目的とするものに集中しているからです。
 エンジン,という側面から見てみますと,ターボ・チャージャー,その軸受けにボール・ベアリングを採用することでターボ・ラグを抑え込み,エンジン・マネージメントも専用のECUを持ち込むことで,恐らくはアクセル・オフからのピックアップ面で戦闘力を引き上げよう,という意図のようです。
 ボディ面では,「軽量化」がより徹底されたようです。大きな部品ではエンジン・フードを軽量化が施されたフードへと変更,ウィンド・スクリーンも厚みを抑えた軽量なウィンドウへと付け替えている,とのことです。
 さらに,小さな積み重ねを繰り返すことで,(ベース車両との比較で,でありましょうが)70kgの軽量化ができたのだとか。


 このニュース記事をまとめられた関さんによれば,100台は純然たるレーシング・ユース(つまりはグループN車両)としてレーシング・チームに引き渡されるようです。トップ・カテゴリへの参戦を止めたとしても,マニュファクチャラーとしての存在感は変わらない,ということでしょうか。


 そもそもハッチバック・ボディを採用したことも,当時WRカーをオペレートしていたプロドライブ社からのアドバイスがあってのことだったと聞きます。実戦環境を知るレース屋集団が開発段階でアドバイスをしていたわけです。そのアドバイスは,カテゴリを変えても生きている,ということでしょうか。どんな活躍をグループNで,というのはいまから楽しみであります。