「情報統制」と言うけれど。

確かに,名門という表現も使えるでしょうか。


 リーグは断絶しているわけではありませんから。三菱重工,そして自工サッカー部を念頭に置くならば,ですが,それでもちょっと違うと思います。では,断絶していないことを前提にお話しするならば,「古豪」という表現の方が相応しい,とは思いますけれど。
 プロフェッショナルに移行してからの成績を冷静に眺めるならば,なおさらに。


 2003シーズンあたりからだけを指して,「名門」などとは申し訳ないくらいです。自戒を込めて言うならば,名門などという言葉を持ち出す,その意識がクラブに停滞をもたらしたのでしょう。その片棒は,メディアによっても担がれた,と思いますよ。


 ・・・あくまで主語はメディアにある話であって,フットボールにかかわる話,とも思えないので,雑記で扱いましょう。


 こちらの記事ですけども。


 実に面白いですね。


 「情報統制」とは,実に面白い。


 最大の情報源は,かなり開かれていると思いますけどね。トレーニング・グラウンドです。
 指揮官がどのような意図を持ってトレーニング・メニューを組んでいるのか。そこから透けて見える,戦術的な設計図はどういうものか。設計図と照らし合わせてみて,戦術的な熟成はどれほどの進捗度か。そして,チームが抱える課題は,着実にクリアできているのか。あるいは,チーム内に健全な競争状態が機能しているのか,それともいないのか。
 これらの基本情報をもとに,整理すべき要素を的確に整理すれば,指揮官への質問で
 「的外れ」
のものなど,なくなると思いますけどね。


 フットボールでの議論は,恐らく指揮官としても望むところでしょう。


 大原で,そして中野田や駒場,各地でしっかりとトレーニング,ゲームを見ていれば,疑問に思う部分はあるはずです。その疑問をぶつけることに対して,非難を浴びせるようなタイプではない,と思います。
 いままでが,「名門」,あるいは古豪という言葉には似つかわしくない,情報管理の甘さであり,脇の甘さを露呈していたのだと思います。本来チーム内部で解決されるべき問題,競争状態が維持されていれば浮上しないかも知れない問題が,メディア経由で出てくる。そんな「異常な状態」の片棒を担いでおられたわけですから,しっかりと「名門」らしくなったことに対して,それはご不満だろうと思いますね。


 ですが。


 クラブとしては,恐らくあなたのような方と,“フットボール”で話をしたいのではないかな,と思いますよ。クラブ・マネージメントに首を突っ込むならば,基本的な事項に意識を振り向けていただきたいし,フットボールの話をするならば,しっかりとトレーニング・グラウンドに目線を飛ばしていただきたい,と思います。