対磐田戦(09−03A)。

持てるものを表現できる時間帯と,曖昧さを残してしまう時間帯と。


 3試合が終了した段階ですが,戦術的なイメージが着実に細密さを増しているとは言えないところがあります。似たようなフットボール・スタイルを狙うチームとの対戦では,ある種の化学変化によって戦術的な表現度が引き上げられるところもあるか,と思うのですが,まだシーズン序盤にあっては一定程度の揺れは,覚悟しておくべきかも知れません。


 磐田戦であります。アウェイ・マッチであります。今回は,ごく短めにまとめておくことにします。


 「持てるもの」が表現できている時間帯に,“ゴール”という形でリズムを掌握することは確かにできただろう,と感じます。


 指揮官のコメント(オフィシャル)にもありますが,自分たちからゲームを難しくしてしまった,という側面は否定できないように感じます。


 コンパクトに,という意識は浸透しつつあるようです。


 それだけに,スペースを使わせないための意識も浸透させていかないと,縦にシンプルな攻撃に対して,想像以上の脆さを見せてしまうことになります。先制点を奪われた局面では,ボール・コントロールを失ったタイミングでの守備応対と並んで,パスを収めたボール・ホルダーに対しての守備応対があまりに不明確でした。サイド・バックにセンター・バック,そしてセントラル・ハーフまでが一定程度のグリッドに収まっていた局面だったのですが,誰もがアプローチをかけられなかった時間帯でした。


 リズムをつかみきれなかったあとの時間帯に,隙を見せる。


 戦術のバラツキ,と言うよりも,意識面でのバラツキが見られると言うべきなのかも知れません。特に今節は守備面での意識,そのバラツキがゲームを左右する要素になってしまった印象です。ボール・コントロールをどのようにして取り戻すのか,そしてそのための意識をどのように束ね上げていくか。


 リーグ戦はショート・インターバルに入りますが,ゲームとしてはむしろ過密になり,カップ戦が入ってきます。ゲームを通して,しっかりと意識を束ねていってほしいと思います。