最終節であって、そうでなくて。

“Champions”という称号の懸かったゲームならば。


 「やってはならないゲーム」以外の評価はあり得ません。


 接点でボール・コントロールを失う局面が何回あったか。セットピース,特にラインアウトでマイボールのコントロールができない。


 このような状態では,マイスターシャーレが滑り落ちていくのは当然,と言いたくもなります。なりますが,最終節はあくまでも“レギュラー・シーズン”の終わりを告げるという意味を持っているに過ぎないのです。むしろ,2007〜08シーズンを思えば,ここで派手にミスを出し尽くすことにこそ,意味があったように思います。


 ゲームのことは後ほど(ネタ枯れ対策)として,楕円球な話です。


 トップリーグは,13節のレギュラー・シーズン終了後,上位4チームによるポスト・シーズンを戦います。ある意味,レギュラー・シーズンは予選,とも解釈できるのです。しかも,最終節はポスト・シーズンで戦うことを意識しなくてはならないカードでした。


 ブレイブルーパスと,ワイルドナイツ


 ブレイブルーパスは,最終節をステップボードにしようという意識を前面に押し出し,逆にワイルドナイツはその意識に対して受身になっていたようでした。心理的に受ける側に立ってしまえば,カバーできるはずのミスが大きくなってしまうし,そのミスがさらにリズムを悪くする。ボールをいい形で奪えないのですから,仕掛けだってそんなにいい形にはなってくれません。


 ただし。


 「修正すべきポイント」は、局面での競り合いを負け続けたゲームでハッキリしたはずです。


 セットピースであり,接点であり。それ以上に,自分たちのラグビーを押し出すという意識であり。


 昨季,サンゴリアスに掠われたタイトルを奪うためには,最終節のような「緩い」ゲームを作っている場合ではありません。・・・ポスト・シーズンに「緩い」ゲームが出ているわけではないのだから,むしろラッキーなのかも知れません。ともかくも。本当の「最終節」を2ゲームあとにするつもりならば,レギュラー・シーズン最終節に露呈した課題は大きな収穫でもあるはずです。敗戦のことはサッサと忘れて,「収穫」(課題の修正)をポスト・シーズン初戦へと生かしてほしいものです。